No.73 ページ25
裏口から入るなり中森警部と相談役が出迎えてくれる。
「よくぞ来てくださった。この度は巻き込んでしまいすまんのぉ。だがキッドに好意を寄せられている以上、キッドを捕まえる為に協力してはくれんか。」
相談役が私の手を握り、そう言ってくる。いつも以上に気合いが入っていて少し怖い。そして握り締められていて少し痛い
「だ、大丈夫ですよ。協力します…。」
私は顔を引き攣らせて無理矢理笑顔を作りながら答える
「Aくん、久しぶりだな。青子がいつも世話になっている。」
「こちらこそ快斗がお世話になっております。」
軽く中森警部とも挨拶を済ませる
「早速だが、君には控え室に移動してもらう。今日一日は私と共に行動してもらう。っと…。」
中森警部と相談役は上司に目を向ける
「前回Aさんとご一緒にいさせて頂きました毛利先生に御教授頂いております、安室透と申します。僕も一日同行をご一緒させて頂いてもよろしいですか?」
安室透となった上司はいつもの調子でそう言うと
「ほぉ…!噂に聞いていた一番弟子じゃったか!」
「一番弟子なんかとっていたのか。」
2人はマジマジと上司の顔を見る。顔を凄くガン見されているから若干上司も苦笑していて見ていて面白い。
「で?同行したいんだって言っていたな。何で…」
「聞くのは野暮じゃろ。恋人を守りたいとかそんな理由じゃろ?」
そう言って私と上司を見てくる相談役。私はため息をついて
「恋人じゃないですよ。ただ単に…。」
「僕が守りたいからです。恋人じゃないですが…。」
そう言いかけて2人に何か耳打ちをする。
「中々に活きのいい若者よ!わしが許可しようぞ!しっかり守れ!」
豪快に笑う相談役に中森警部は溜息を零す
「俺が決めんだよ…ったく…。」
中森警部は容赦なく上司の顔を引っ張る
「本物だな。なら構わないか。念の為Aくんも失礼だが…」
そう言って私に手を伸ばす
あー、これは私も引っ張られるやつか。仕方ないか。
そう考えていると
「あ、僕がやりますよ。」
そう言って上司は横から容赦なく私の顔を引っ張る
「いだだだだっ!!痛い!痛い!!」
ただでさえ林檎を潰せる握力バケモンのアンタが引っ張るな!!
あまりの力強さにムカついた私は手を払った。
赤くなった頬を擦りながら上司を睨みつけた
「キッドではないようですね。」
「そ、そうだな…。」
中森警部は目を丸くして上司を見ていたのだった
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とろろ - いいところで止めないで!続き待ってます! (2023年1月21日 17時) (レス) id: f76190de27 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新待ってます!お願いします!! (2022年9月23日 2時) (レス) @page36 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
亜莉沙(プロフ) - 続きがすごく気になりす…!!是非お願いします!!!! (2022年5月18日 2時) (レス) @page39 id: 7ba5f4dac6 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年4月26日 4時) (レス) @page39 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
W.m(プロフ) - とっても面白いのでもう5周ぐらいしてしまいました。更新楽しみに待ってます! (2022年4月23日 21時) (レス) @page36 id: 63cab791a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アレン | 作成日時:2018年5月31日 4時