No.18 ページ19
空は雲1つない澄み渡る夜空
そして淡く輝く満月
鈴木次郎吉主催の宝石展覧会は大賑わいを見せている
あと2時間で天下の奇術師怪盗キッドの犯行予告時間を迎える
宝石を見に来た人、キッドを見る為に来た人で会場全体がお祭りムード一色になっている
園子ちゃん達と待ち合わせしていた時間より少し早めに私は会場に入り、そして今回の主役、蒼の涙を見に足を向けた
「あれが…"蒼の涙"か。」
ガラスケースの中で青く輝くひとつの宝石のついたネックレス。淡く儚く澄み渡る青さ
何故か私はあの人の瞳を思い出してしまった
「…馬鹿みたい。」
「何が馬鹿みたいだよ。暗い顔すんなよな。」
私の後ろにいた黒い帽子の人にいきなり声をかけられたが、すぐに声の主の正体に気づく
「やぁ。快斗。調子はどう?」
私は振り向かずそのまま問いかける
快「絶好調。ちゃんと靴、履いてきてくれたんだな。」
言われた通りにナイルブルーのヒールに、ロングスカートにシャツと言ったシンプルスタイルの私は、当たり前だと返事をする
「今日は何を見せてくれるの?」
快「そりゃ、お楽しみだ。折角見に来てくれたんだ。刺激的で最高な夜にしてやる。」
そう言って彼は私の元から離れていった
「……久しぶりに快斗のマジックが見れるよ。盗一さん。」
私はスマホの中にある画像を見て呟いた。
さて、そろそろ彼女達がこの辺りに来るはず。
私は辺りを見回した
園「あ!いた!Aさん!こっち!!」
そう呼ばれ声のする方へ行く
そして彼女達の後ろにいた人物を見て私は言葉を失った
安「Aさん!お久しぶりです!」
ニコニコしてこちらを見てくる上司…いや、安室さん。
なぜここにいるんだ。
今日はポアロで仕事って言ってなかったか?
「あー……はい。お久しぶり…です。」
私の顔今最高に真っ青になっているだろうな。
焦りを通り越して冷静になった頭でそう考えた
安「あれ?ひとりでここに?」
「あー…連れが急遽来れなくなって…チケット勿体無いし…1人で見ようかなーって…。」
安「へぇ……そうなんですか。」
相変わらず皆は助ける感じもなく
何を思ったのか二人きりの環境にさせられてしまっていた。
上司は私に近づき耳元で囁いた
安「帰ったら説明してもらおうか。」
これは…私の目的、キッドを見る為にいる事がバレているやつ…だ。
目の奥で黒い物が見え隠れしている上司の目を見て私は頷く事しか出来なかった
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yuyuyu(プロフ) - 降谷さん推しの自分には最高の作品です!!細かいかもですが風見くんの一人称自分ですよ! (2022年4月26日 15時) (レス) @page36 id: a946daa559 (このIDを非表示/違反報告)
アレン(プロフ) - souさん» お返事遅れてすみません。ありがとうございます!とても光栄に思います! (2022年4月18日 13時) (レス) id: 227d2dfa97 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 零さん素敵!!大人の魅力溢れすぎてドキドキしちゃいました♡♡ (2022年3月13日 20時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
アレン(プロフ) - カトレアさん» コメントありがとうございます!かっこいいって言ってくれたのが嬉しいです!!続編でも是非とも読んでいただけると嬉しいです!!本当にありがとうございます! (2018年6月1日 1時) (レス) id: ab7db67b39 (このIDを非表示/違反報告)
カトレア(プロフ) - もう、アカーーーン!!!!ってニヤニヤしすぎて叫びましたよ←零ちゃんカッコよすぎかね…… (2018年5月31日 22時) (レス) id: 6433e9a6c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アレン | 作成日時:2018年4月25日 2時