合宿所のお姉さん【ハイキュー!!】

第３５話 ページ36

え、なんですか。

料理出来ない私が悪いんですか。

そうですよね。

わかってますよ。

だって今こうしてマネさんたちが料理しているところを眺めているんですから。


…とことん自分が情けないと思うよね。



清水｢あの、Aさん、準備がそろそろ終わるので…｣



あぁ。

清水さん美しい。

西谷君と田中君に愛される意味がすごくわかるよ。



『あっ、放送ですね。わかりました』



心に傷を負いながら放送へ向かう。

いや、誰が悪いとかないけど。


出会いがないだけで。

ちょっと羨ましいなと思っただけで。



『……昼食の準備ができましたので食堂までお越しください』



放送を終えてトボトボ歩く。

次からマネさんたちにやってもらおうかな。

…私ここにいる意味ある？

なんか、いらないよね。

むしろ足を引っ張ってる感じがする。



って、なんでネガティブになってんだ私。


ほんと、らしくないなぁ。


はぁ、と１つため息をついてからもう１度食堂に足を進めた。



毎度の如くもう全員揃っているこの状況。

そんなにお腹すいてるなら量増やすか？

いや、でも食べ過ぎはよくない。。



……選手の体調はマネさんが見るでしょ。

…なんでちょっとムキになってんの。



｢Aさん顔色悪いですよ？大丈夫ですか？｣



突然声をかけられ、ビクっと驚いてしまった。


なんだ、赤葦君か。



『大丈夫ですよ。心配させてすいません』


赤葦｢何か悩みごとですか｣


『まぁそんなところです』



これ以上話していると自我を失ってしまいそうだったのでその場を離れた。



そんな変な顔をしてたのか。

気を付けないとな。

マネさんたちに対してムキになってもしょうがない。


私は高校生じゃない。バレー部でもない。

私は従業員だ。

それを忘れちゃいけない。



よしっ、なんかマシになった気がする。


午後も頑張るか。

第３６話→←第３４話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す