self-introduction ページ12
上を着替え終わった辺りで､いきなりドアが開いた。
「あ､えっ､Aちゃん！？えぇと､おれ､まだ着替えてるで！？」
Aちゃんてば､意外と大胆！？
下は脱いでへんからあんま恥ずかしないけど､びっくりして反射的に体を隠してしもた。
「…んぁ､あれ？」
身構えて待っとったけど､入ってきたのはAちゃんやなかった。
「…何をしているのだね､影片」
目の前のお師さんは､呆れきった顔でおれを見た。
「客人を待たせるのは良くないだろう」
そう言って溜息をつき､テキパキと着替える。
「…お､おん」
小さく返事をして､おれもまた着替え始めた。
✩
ドアから顔を出すと､すぐにAちゃんと目が合った｡
「ごめんなぁ､遅くなって｡もう入ってええよ」
できるだけの笑顔でそう言うと､あっちも笑顔で小さく頷いた。
「えっと､こっちの人はおれの「ユニット」のリーダーで､3年生の…」
「斎宮宗だ｡「Valkyrie」のリーダーをしている｡」
んぁあっ､お師さん､顔がこわい！話し方に威圧感がある！
『いつ…ばるきゅ……？』
Aちゃんも少しビクビクしてはる…というか気圧されてお師さんの名前もユニットの名前も言えてへん｡
「いつき､しゅう｡うﾞぁるきゅりー､やで｡」
おれはそんなAちゃんに､ちいさな子に言葉を教えるみたいにゆっくりと繰り返した。
『えぇっと､私は2年A組の月代Aで…って､あれ……？』
お師さんに倣って自己紹介を始めたAちゃんが､いきなりお師さんを見つめる。
惚れた？惚れたん？お師さんカッコええもんなぁ｡
…なんてふざけたけど､違ったみたいや｡ごめんなぁ｡
ずっとお師さんに釘付けになっていたAちゃんがゆっくり口を開いた。
『斎宮…先輩､あの､昨日夜ぐらいに昇降口にいましたか…？』
「…あぁ､そうだよ｡まさか覚えていたとはね」
待ってました､と言わんばかりの満足気な雰囲気を出しながら(でも表情には出てへん)お師さんは答えた。
『…何故か､印象に残ってたんです』
その雰囲気が少しわかったのかちょっと笑って､その時の様子を思い浮かべるように目を伏せる。
その姿におれもお師さんも首ったけになってほっぺを赤く染める。
「……談笑はそこまでにして､練習を始めよう｡影片」
それを隠すようにして､お師さんはいつもより大きな音で曲を流し始めた。
she does anything→←practice room
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粟羽(プロフ) - 風羽さん» ありがとうございます！！そう言っていただけるととても励みになります〜〜！期待を裏切らないよう頑張りますね！（*'∀'人）*° (2017年12月10日 13時) (
レス) id: 120ab8b8b9 (このIDを非表示/違反報告)
風羽(プロフ) - はじめまして。この小説とても面白くて気に入りました。更新大変だと思いますが頑張ってください！応援してます！ (2017年12月7日 23時) (レス) id: 088a42be71 (このIDを非表示/違反報告)
粟羽(プロフ) - catさん» わ〜〜！！ありがとうございます！あんスタの小説は初めてだったのでどんな反応が来るか不安だったんですけどそんな嬉しいお言葉を頂けて感激です！ありがとうございます〜〜！！！ (2017年11月24日 7時) (レス) id: 120ab8b8b9 (このIDを非表示/違反報告)
cat(プロフ) - 初めまして！すごく面白いです！早く続きが読みたいです！更新、頑張って下さい！応援してます！ (2017年11月24日 1時) (レス) id: 020df30820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粟羽 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月23日 17時
