さんじゅういち 。 ページ32
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「 今日も東峰先輩は来ないか〜 」
「 なー、早く一緒に練習してぇよなー 」
潔子さんから借りたノートでスコアの付け方を勉強しながらそんなことを呟くと、隣から返ってきた声。
驚いてそちらを見ると、いつの間にかそこでストレッチをしている日向くん。
「 いつの間に!? 」
「 え!さっきからここでストレッチしてたよ!? 」
「 全然気付かなかった 」
「 因みにそっちに月島 」
「 え!? 」
「 …うるさい 」
近くに来ても気付かないとか 集中しすぎでしょ、と呆れたように言われる。
あれ、もしかしなくてもこれって悪口?集中出来ることって褒め言葉じゃないっけ。
両隣の同級生と話していると、集合ー!と主将の声。走って集まると、よくお世話になってる坂ノ下商店のお兄さんが立っていた。
話を聞くに、どうやら彼は烏野高校のOBで烏養元監督の孫らしい。音駒との試合があると武田先生から聞いてコーチを引き受けたとか。
商店街で組んでいるチームを呼んだから 来るまで練習しとけ、と指示を出す。
「 お前は…マネージャーか? 」
「 はいっ 」
「 来たらすぐに試合やっから、とりあえずビブスとか得点板とか用意してくれ 」
「 はい! 」
潔子先輩にどこに何があるかっていうのを改めて教えて貰いながら練習試合の準備を進める。
粗方し終えた所でちょうど商店街チームの人達が来てくれて、数足りねぇなーなんてコーチが悩んでいた時だった。
何故か格子に飛び付いた日向くんが、花村さん!と私を呼ぶ。じっと外を見てるから、私もジャンプしてそこの窓から外を見ると 自分でも目が輝いたのがわかった。
「 旭さんだ!!! 」
「 げっ、またお前か 」
見えた先輩の姿に、慌ててドアから顔を覗かせる。いつもは制服姿の先輩は、今日は烏野高校排球部って書いてあるジャージを着ていて。
「 東峰先輩!!! 」
「 花村さん… 」
私を見て力無く微笑む先輩。手には体育館シューズが握られていて、戻ってきてくれたんだって嬉しくなる。
待ってましたとかおかえりなさいとか、そんな言葉を掛けようとするも、コーチの怒声に阻まれて何も言えず終いになってしまった。
チームの編成も決まり、わざわざ来てくれたOBの方達と、あとから来た東峰先輩のアップの時間になる。
所在なさげに立ち尽くす先輩に、私はてててっと駆け寄った。
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佐野陽(プロフ) - ましゅさん» 旭さんが戻るまでにだいぶ話数を使ってしまって申し訳ない限りです、、これからもお付き合いよろしくお願いします! (2020年4月8日 6時) (レス) id: 5b9b2f32d1 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 待ってました!!旭さん、、かっこいいです…!泣きそうになっちゃいました。更新、大変かもしれませんが、楽しみに待ってます!応援してます! (2020年4月8日 3時) (レス) id: 01c5a5310c (このIDを非表示/違反報告)
佐野陽(プロフ) - ろまさん» 旭さん大好きな夢主ちゃんをどうかこれからも愛して頂けると嬉しいです!これからもよろしくお願いいたします! (2020年4月7日 2時) (レス) id: 5b9b2f32d1 (このIDを非表示/違反報告)
ろま(プロフ) - 夢主様のキャラがとても可愛くて好きです…!これからも楽しみに見させていただきます!続きを楽しみにしてます!! (2020年4月6日 19時) (レス) id: 10044b6ea1 (このIDを非表示/違反報告)
佐野陽(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!出来るだけ頑張って早く旭さんに戻って頂けるよう尽力致します…! (2020年4月6日 17時) (レス) id: 5b9b2f32d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐野陽 | 作成日時:2020年4月6日 1時