【ハイキュー!!】大きな烏に惹かれて II【東峰旭】

ろくじゅうご 。 ページ20

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続けばいいのに、なんて願いはもちろん叶うはずもなく、明日は試合だからってちゃんと早めに切り上げて眠って、今日。



練習試合にあたり、音駒高校のマネージャーをやることになった私は今、そちらの部長さんと向かい合っていた。





｢ 烏野高校排球部マネージャー1年、花村Aです。よろしくお願いします ｣


｢ 黒尾鉄朗です、よろしく。んな固くならないでいいよ、Aちゃん ｣


｢ は、はい ｣





にこにこと笑う黒尾さんに、なんとなく怒った時の大地さんみたいな雰囲気を感じる。
恐る恐る握手を交わしてから、これよろしく、とボトルを手渡された。

頷いて受け取ってから、そういや味の好み、と改めて顔を上げると黒尾さんはさっさと練習に向かってしまっていた。


きょろきょろと見渡すと、金髪のモヒカンの方がじっと私を見つめていて、驚いたけれどこれ幸いと話し掛けた。







｢ あの、皆さんの味の好みとか分かりますか？ ｣


｢ ｯ…… ｣


｢ …えっと…、あの、聞こえてますかね？ ｣


｢ ……！ ｣






表情を固めてだらだらと汗を流し続けるその人に、もしかして体調悪いですか？！と一歩近付こうとした時だった。
とりあえず離れて、と無機質な声。振り向くとプリン頭の人が呆れたように彼を見ていた。







｢ ドリンクならどんだけ適当に作ってもみんななんでも飲むから平気 ｣


｢ えっ、あっ、ありがとうございます！ ｣


｢ …うん、こちらこそ。｣






よろしく、と告げられたと思えばすぐに逸らされた目。黒尾さんと同じようにすたすたと練習へ向かっていってしまい、モヒカンの人も慌ててその後を追っていった。









｢ …東京の人って難しいなぁ ｣


｢ Aちゃん？どうかした？ ｣


｢ あ、いえ！なんでもないです！ ｣


｢ そっか。私もドリンク作るけど、一緒に行こ ｣


｢ はいっす！！！ ｣








仲良くなるにしろならないにしろ、とりあえず仕事はしっかりとこなさねば。むん、と改めて気合いを入れ直して先を歩く潔子先輩の隣に並んだ。

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