53話 一緒に探しましょう ページ7
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｢……って、なんかごめん。ちょっと漫画チックだったかな。｣
｢……純粋に、そう思えるのは凄い、と思います。｣
｢群青？｣
｢俺なら絶対逃げ出してる。なのに、渡先輩は逃げ出さないでそれもチームのために前向きに貢献しようとしてるから。｣
俺がそんな真剣に話し出すとは1ミリも思ってなかったのか目をぱちくりさせた後仏先輩は小さくふっと息を吐き出した。
思わずその方向を見ると頬が緩んでどこか嬉しそうに笑っていた。
｢ちょ、なんで笑うんすか！？｣
｢いや？群青もそう思うことあるんだなって。
群青ってなんでも完璧にこなすイメージがあったからちょっと意外に思ってる。｣
くく、と双眸を狐のように細めて声を漏らして笑う仏先輩はどこかの無邪気な子供のようでそんな笑い方もするんだ、となんだかこちらもほっこりしてしまう。
あらかた笑い終わったのかふーと息を吐き出して呼吸を整えると今度は真剣な顔に戻って俺を見上げる。
｢俺も、ある。逃げ出したいって何度も思ったし、正直バレーをやる意義を感じなかった時もあるよ。
壁にぶち当たれば後ろ振り返ってなんもない安全な道に行こうとするのは誰だって同じなんじゃないかな。｣
｢……安全な、道。｣
｢そう。でも残念ながら俺は高い壁があればあるほど越えたいって思っちゃうらしいんだ。｣
｢ふは、渡先輩ドMなんですか？｣
｢そうなのかも。｣
二人が話している間も遠くの方で及川先輩が練習をしている。
仏先輩の元からの技量の問題もあるんだろうけど、それ以前に味方全体の士気を上げる及川先輩のカリスマ性もここが大きく飛躍しようとしている証なのかもしれない。
仏先輩の方を俺が再度見つめると、立ち上がった。
｢一緒に探しましょう、�狢臻き甬軼膽稷�の攻略法を。｣
｢……もちろん。｣
インターハイまであと＿＿＿＿3週間
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蓮夜 - 面白かったです。更新応援してます。 (5月12日 19時) (
レス) @page11 id: 574d664119 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来夢*ﾟ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時：2018年4月26日 0時
