52話 上には上が ページ6
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｢…俺、実は中学の時はセッターをやってたんだ。｣
｢セッター…いや、うん。かなぁとは薄々思てました。｣
｢でも、諦めた。恥ずかしい話だけどここには県内一の及川さんがいるしそんな事しても無駄だって思って。
…ちょうどその時いいリベロがいなくてそれなら俺がなってやろうって思ったからリベロをやり始めたんだよね。
俺、割と器用貧乏だったからさ。｣
そう言って恥ずかしそうに頬を掻く渡先輩。
その気持ちが、思いが、痛いほど伝わってじんわりと体全体に行き渡る。
｢……あ、でもそう思ってたのは最初の一ヶ月だけ。及川さん何でもできるからその武器を潰すのはもったいないって�爛札奪拭辞瓩辰討いμ鮨Δ砲海世錣襪里發辰燭い覆い辰道廚辰董�｣
｢それで、あの。｣
｢ああ、うん。ツーセッターより�爛肇垢里任�るリベロ�瓩�入ったらバリエーションが増すかなって俺から及川さんに提案した。｣
｢……やばいっすね。｣
ここ連日仏先輩の見せるトスの型は綺麗で、セッターをやっているように感じたのは気のせいではなかったらしい。
あんなスゴ技出来るとしたら今のところ仏先輩だけだろう。
�狷瓦讚瓩修靴騰犧胆洵瓩啓�分の意のままに�犂�望�瓩悗畔僂┐襦�
その温厚な顔の裏に隠された苦悩は俺でも計り知れない。
自分の職業を辞める�猴Φき瓩鉢爛廛薀ぅ畢瓩鮗里討觜坩戞�
そんな壁をこうした形で越えてくる仏先輩は相当なメンタルの持ち主だ。
｢俺は凡人だよ。及川さんのように全てが完璧なわけでも牛島さんのように生まれながらの才能を持っている訳でもない。
……けど、そこで諦めたくないんだ。何事も踏ん切りを付けたら終わりだって思ってるから。
及川さんが少しでもいい環境でトスを上げられるように俺が頑張らなきゃいけない。……いや、頑張りたい。
俺は、及川さんと一緒に全国に行きたいから。
あの、魅せる技を一分一秒でも長く見ていたいから。｣
そう、言って仏先輩は小さく息を吐き出した。
どこか遠くを見やる仏先輩の先には綺麗な直上トスを上げる及川先輩の姿があった。
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蓮夜 - 面白かったです。更新応援してます。 (5月12日 19時) (
レス) @page11 id: 574d664119 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来夢*ﾟ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時：2018年4月26日 0時
