48話 よかったな ページ2
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「及川。」
今ね、部員達にお知らせごとしようと思ってたらいやぁぁぁな奴に会っちゃった。
そんな、険しい顔してるから及川さんみたいにモテないんだぞ☆
って言ったらきっと岩ちゃんから顔面ボールの刑を受けるだろうから言うのやめた、及川さん偉い!!褒めて!!
「…なに?俺時間ないんだけど。」
「よかったな。」
俺の言葉をスルーして突然そんな事を言ってくるウシワカちゃんに首を傾げる。
主語は?何が良かったの?
それと良かったなとか言ってるくせにその悔しそうな顔何!?
意味も分からず立ち往生しているとなぜかふっ、と笑われカチンとくる。
「いや、意味わかんないけど。よかったって何が?」
「詳細は言えないが…よかったな。」
「意味わっっかんなッ!俺に伝わるように言ってくれないかな!?」
「だから、詳細は秘密だと言っているだろ。」
「………いやいやいや、じゃあ言わなきゃいいよね!?わざわざ対面して言うこと!?」
「それだけだ。」
俺の言葉を全スルーして身を翻し颯爽とその場を去るウシワカちゃんをじっと見つめる。
よかったな、か。
その含みを持たせたような言い方に首を捻る。考えてみたけれど残念ながら意味が分からない。
「ま、いっか。」
そして、その場でお馴染みのベニーランドの曲を口ずさみながらスキップして歩いた。
「おっせぇよ、クソ川!!」
「え、ご、ごめんって!!」
「及川さん待たずに群青寝ちゃいましたよ。」
「え!?寝るの早くない?」
「夜更かしは体の毒だからって。」
「群青くん真面目ッ!!」
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蓮夜 - 面白かったです。更新応援してます。 (5月12日 19時) (レス) @page11 id: 574d664119 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来夢*゚ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2018年4月26日 0時