26話 加筆修正 ページ28
…と云う訳で国木田さんと二手に分かれて虎探し兼太宰さん探しをしている最中だ。此れじゃあどっちが本題か判らない。
____ん？
視界の端にキョロキョロと辺りを見回す怪しげな人。
目を細めて凝視すると____白髪の少年がいた。
あれ こっちへ向かって来てる
「うん？」
気づいたらもう目の前に
気づいたら肩を押された
「うおッ」
「うわッ」
肩を押された勢いで突進してきた少年と一緒に後ろへ倒れこんだ。因みに前の方にあった女子力の欠片も無い悲鳴は私だ。
「いたた…」
後ろへ倒れこんだので背中を強打してしまった。
腰をさすりながら少年を見る。
___否 よく見ると少年と云うより青年だ。
青年さんは横にある特徴的な髪の束を揺らして私の辺りを見渡していた
「あの、如何したんですか？」
「…あ」
私が疑問を投げ掛けると青年さんは私の方を凝視した。
「ごッ…ごめんなさいッ！！」
「えっ」
青年さんは私に縮こまって深く土下座をした。あまりに綺麗で自然な土下座をされてしまったのであたふたと慌ててしまう。一体なんだっていうんだ。
「土下座はやめてください！どうしたんですか？具合でも悪かったり…」
「うぅ、具合は悪く無いよ…ありがとう」
顔を上げた青年さんは私の顔色を伺っている。
此の人…敦さん？
うん 間違いない。
此の特徴的なメッシュの入った色素の薄い髪
夜明けのような美しい瞳
ぼろぼろの洋服
恐らく敦さんだ。
敦さんが口を開く。
「実は僕…此処数日何にも食べて無くて…」
「はあ」
「だから通りがかった人の金品を奪おうとして…」
「大胆ですね」
「そこで君が通りがかって…無我夢中で本能に従ってしまい…」
「成る程 つまり私が財布を持っていたら奪って逃走 という手段だったんですね」
「ほんッとうにごめん！」
敦さんが手を合わせて目を閉じる。
私も数日前似たような考えを持っていたので気持ちはよく判る。
「んーそうですね…私も財布持って無いんですよ」
なので…と云い敦さんに微笑み
「先輩に奢って貰いましょう」
「…うん？」
「という訳で早速国木田さんに連絡しましょう」
パソコンと共に手渡された携帯電話を開き、電話帳に入ってある【国木田独歩】という欄をタップした。
上司に対する図々しさが顕著に表れ始めたと思う。
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迷いの犬の文豪迷探偵 - 阿吽さん» お も し ろ す ぎ……！？有難うございます！とても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2018年1月26日 17時) (
レス) id: 91010c623c (このIDを非表示/違反報告)
阿吽(プロフ) - 面白すぎます……；；更新ガンバッテください！！！ (2018年1月25日 16時) (レス) id: de623f02c9 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ(プロフ) - 迷いの犬の文豪迷探偵さん» 確かにそうですねww (2017年12月17日 17時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
迷いの犬の文豪迷探偵 - Ｒさん» なんやかんやいって変人の知り合いを持つ夢主が一番変人…？ (2017年12月17日 16時) (レス) id: 91010c623c (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ(プロフ) - 迷いの犬の文豪迷探偵さん» 『100歳』じゃなくて『100歳越え』なんですねww 『後はー』ってまだいるんですかww太宰さんより変人だと思うんですけどw (2017年12月17日 5時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：迷たんてー | 作成日時：2017年10月16日 16時
