17話 加筆修正 ページ19
「待て、それを近づけるな！」
「動かないでと云っているんです」
そう声をかけると後退りした彼らはピタッと動きを止めた。
「ありがとうございます」
歩みを進めた私は残りの距離が手を伸ばせば触れる距離まで近づくと、後ろ手に隠しておいたスタンガンを一人につけた。
バチっと電撃音が辺りに走る。
なッと驚くもう一人にめがけてスタンガンの持つ腕を伸ばした。
再度電撃音。
ドサドサと二人の成人男性が倒れる音がした。
しゃがみこみ、ちゃんと気絶しているか確認する。
「…はあ、緊張した」
溜め息と独り言を漏らし、昇降機へ歩みを進める。
念の為横暴人Aの荷物をチェックしてスタンガンを拝借しておいてよかった。使うのは初めてだがキチンと使えた。土壇場でもやれば結構できるのだな。
却説、残りのお仲間は最初に見た人数が正しければ残り二人だ。そして二人は屋上にいる。
このショッピングモールの屋上には五階から階段を上らなければ辿り着けない。
つまり今昇降機を使ってもバレないという事だ。
あとはこの爆弾を昇降機に運ぶだけ。
________
昇降機の中。
「今だ」
残り十秒のカウントを確認した瞬間、開釦を離し、閉釦を押した。
すぐ隣にあるもう一つの昇降機の閉釦も押して、全速力ダッシュをし、昇降機から素早く離れた。
途中一瞬だけ転けそうになったが、直ぐに体勢を戻した。こういう時に限って締まらない。
「________ッ！」
ドォォオォンッッ
私の後ろで突風が起きた
後ろを振り返ると黒い煙が昇降機から出ていた。
もうもうと湧き上がる煙は私の恐怖心を呼び起こすのにお釣りが来る位の材料だった。
轟音を聞きつけた仲間達が戻ってくるかもしれない。すぐにこの場を離れなくては。
_______
あの後。
爆発を聞いた軍警が突入してきて、テープで縛られた横暴人Aはあっさりとお縄になった。
五階の気絶した二人も、残りの屋上にいる二人も確保したと軍警の人が持つトランシーバーで聞こえた。
よかった、これで一件落着だ。
「お姉ちゃん！」
聞き覚えのある可愛らしい声。此の声は…
「志保ちゃん！」
良かった 無事みたいだ。
私は自然と頰が緩んだ 安堵の表情が浮かぶのが自分でも判る。…おや、隣にいる女性は母親だろうか。
「志保の母です。先程は迷子の志保のこと、ありがとうございました」
黒髪のロングヘアーが目立つお母さん。
一つ一つの仕草が可憐だ。志保ちゃんも大人になったらこんな風な美人になるのだろうか。
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迷いの犬の文豪迷探偵 - 阿吽さん» お も し ろ す ぎ……！？有難うございます！とても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2018年1月26日 17時) (
レス) id: 91010c623c (このIDを非表示/違反報告)
阿吽(プロフ) - 面白すぎます……；；更新ガンバッテください！！！ (2018年1月25日 16時) (レス) id: de623f02c9 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ(プロフ) - 迷いの犬の文豪迷探偵さん» 確かにそうですねww (2017年12月17日 17時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
迷いの犬の文豪迷探偵 - Ｒさん» なんやかんやいって変人の知り合いを持つ夢主が一番変人…？ (2017年12月17日 16時) (レス) id: 91010c623c (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ(プロフ) - 迷いの犬の文豪迷探偵さん» 『100歳』じゃなくて『100歳越え』なんですねww 『後はー』ってまだいるんですかww太宰さんより変人だと思うんですけどw (2017年12月17日 5時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：迷たんてー | 作成日時：2017年10月16日 16時
