覚悟しろよ、萩原研二。

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「俺たち出かけるだけど、一緒に行く？」






私服姿の萩原は後ろに松田と諸伏を引き連れている。



黄門様か何かかな？






『いかなーい』


「そっか、ほしいものあったら連絡してよ買ってくるから」





やっぱこいつ女にモテるのはなんか分かるな。


優しいんだよね、なんか。








出かける3人を見送って電話の場所まで移動していれば、これまた私服姿の伊達班長に遭遇した。




さっすが私服までお父さんだな、なんて考えていれば想像がバレたのか軽くデコピンされる。





いや軽くなんてもんじゃねぇ。


こいつ自分の力わかってんのか。



そのごつい体と腕見えてんのか？







『力加減間違えて彼女さんのこと潰さないでね』



「潰さねーよバーカ」






ニカニカとして笑いながら去っていく班長。


やはりごつい。





降谷か内面的ゴリラなら班長は外面的ゴリラだ。







『ていうかバカは余計でしょ』









ゴリラは人への気遣いできないのかしら。






ていうか人に会いすぎて誰に電話かけるか忘れたじゃん。


あいつらのせいだ。








『部屋もどろ』











誰にかけようと思ってたんだっけ。


母さんには前かけたしなぁ。






ここまできたら、ここまで出てきたら名前が！！





もう喉仏通り越してる！！


2割ぐらい姿現れたらのに！！














「歯磨き粉！」












部屋から歯磨き粉と叫びながら出てきた降谷と目がバッチリ合う。






『…ごめん何も見てないから』




「なんで僕が恥ずかしいことしたみたいになってるんだ」


『公共の場で歯磨き粉って叫ぶのは恥ずかしいことですよね？』








なんて言えばぶっ叩かれる。


班長はデコピンだったんだぞ、こいつガチでやりやがって。






ゴリラが歯に気遣うなバーーカ！！！






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