69.綺麗なお姉さん ページ19
え、今、
“イズミ・カーティス”って言った？
「嘘じゃねぇよ。オレ達の師匠は＿＿＿」
「あれ!!
もしかして、エドワード君!?」
声音の変わったAを不審に思い、
後ろを振り返ろうとしたその時、
突然名前を呼ばれたエドは、肩をビクッと震わせて、声の主を見た。
その声の主は、筋骨隆々な両腕に肉を抱え、
エドに眩しいほどの笑顔を向けている。
そんな彼に、エドは恐る恐る言葉を返した。
「えと…メイスン、さん…だっけ」
「そうそう!!覚えててくれて良かった!!!」
メイスン、と呼ばれた男は思いっきり笑いながら、エドの肩をこれでもかという程叩き、
叩かれているエドの方はというと、
見事に顔が死んでいた←
そのちぐはぐな光景を遠巻きに見ていたアルフォンスも、あの…と声をかけた。
「あれ！君は……もしかして、アルフォンス君!?」
「あ、はい…お久しぶりです」
「おお！大きくなったねぇ!!!」
がははと笑いながら、メイスンに肩を抱かれた兄弟は、どこか照れくさそうな笑みを零した。
すると。
「あれ、2人とも」
「ん？」
「向こうに立ってる綺麗なお姉さんは知り合い？」
「綺麗なお姉さん…ですか？」
頭にハテナを浮かべた2人が、今来た道の方向を振り向くと、そこに居たのは＿＿＿
『ど、どうも〜』
「な、お前…!!!」
「え？兄さん？知り合「なーにボケてんだよこんな時に〜！」
エドがアルの背中を思い切り殴って、
メイスンから引き離す。
「なっ、何すんだよ兄さん!!」
「何すんだよじゃねぇ!
後でちゃんと説明するから今はとりあえず結論だけ言うぞ、あれはあいつだ(小声)」
「…………え？
“あいつ”って…Aさん？(小声)」
「二人とも、何をコソコソ喋ってるんだい？」
「ど、どういう事さ兄さん!
兄さんこそこんな時にボケるなよ！(小声)」
「ボケてねぇよ(小声)」
『あのー…』
「とにかく今は話を合わせろ！(小声)」
「合わせるも何も、あれがAさんってどういう事?!(小声)」
いつまで経ってもコソコソしている2人に、
大きくため息をついたAは、
苦笑いを浮かべながら、
メイスンの方へ歩いていった。
『は、初めまして。
エドワード君達の“護衛”をしています、
A・ノワールです』
「「?!」」
「あ、そうなんすか！
僕はメイスン、2人の師匠の店に勤めてる従業員っす！」
呆気に取られている2人を横目で見つつ
メイスンと話すAの顔は、
かなりひきつっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 954人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し20471号 - 続きが読みたいです；； (1月31日 12時) (
レス) id: 736ab31a01 (このIDを非表示/違反報告)
Mira(プロフ) - 課題しないとなのにずっと読んでしまった……。更新いつまでも待ってます！！ (2023年1月26日 23時) (レス) @page42 id: 74a2903c73 (このIDを非表示/違反報告)
戦犯のラーク(プロフ) - 初めてコメントを残させていただきます。とっても最高に面白い作品で続きが楽しみになりました。もし更新があったらすぐ飛んできます。最高の作品をありがとう。 (2022年8月19日 1時) (レス) @page42 id: 327ba37996 (このIDを非表示/違反報告)
にき(プロフ) - 面白すぎてハゲそう。何回も読み返してる笑 (2022年6月25日 21時) (レス) @page42 id: 219a3eddad (このIDを非表示/違反報告)
あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ" - どうして…久々に良作品に出逢えたと思ったら…どうして更新が停止されているんだあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ" (2022年5月29日 14時) (レス) @page42 id: 1b12660de2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぶらぴ | 作成日時：2018年7月30日 15時
