【実.況/者】はちみつ大好き少女の恋【フ/ジ】

苦さ10ｇ ページ10

本当は今日もカフェで会う予定だったけど、少しの好奇心から店長さんにAちゃんの学校を聞く。
するとまさかの母校で驚いた。

同じ学校だったキヨを誘って行ってみると、丁度放課後になったのか帰っていく生徒が門の方へ流れてくる。
隅っこの方でAちゃんが来るのを待っていると、いつの間にか増えた女生徒。

キヨの周りを中心に広がっていく人の波。
苦笑いのキヨ。
少し離れた俺。

どこにいるんだろうと見回しても、彼女らしき姿はない。
キヨの名前を呼ぶのだって、大声じゃないと届かない。

キヨが視線を落としたかと思えば、俺の方に向かって、腕を引っ張られた。

なに！


やってきたのは、少し離れた人通りの少ないところ。
避難するためにやってきた？

「キヨ？」
「あ、いた」

キョロキョロと周りを見たと思えばそう呟くキヨ。誰がいたの？
確認する前に聞こえた声は、これから聞くであろうその声だった。

「人多すぎなんですけど」
「え、Aちゃん？」
「どうも、フジさん」
「お前ら知り合いなの？」
「えっ？」
「うん…、なんとなく察してはいたよ。」

何のことだか全くわからない。キヨも把握していないみたいだった。
全てを理解してるのは目の前でため息をついてるAちゃんだけだろう。

―――
非公開設定戻すの忘れてました。
ごめんなさい。

甘さ11ｇ→←甘さ9ｇ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す