【実.況/者】はちみつ大好き少女の恋【フ/ジ】

甘さ13ｇ ページ13

「あっつ！」

ホットミルクを口に含んだ瞬間、拒否反応を起こしてしまう。それをなんとか耐えて飲み込んでから、言葉を吐き出した。
自分が猫舌なのを忘れてた。
いつもなら飲める温度まで冷ますのに…。

「お前ばかだろ。ほら、こっち飲め」
「ありがと、キヨ兄さん…」

キヨ兄さんからコーラを受け取り、飲む。
冷たくてしゅわしゅわしてて、苦手だけど、ヒリヒリする舌のままではいられない。

少し飲んで、舌を出した。
ひりひりする、痛い。

「…おかしくない？」
「何がだよ」

ずっと黙ってたフジさんが口を開いて、キヨ兄さんが返す。
私は舌を冷ますため出したまま。

がんっと机を叩いて立ち上がるフジさんを見上げる。

「そのコーラキヨが１回飲んだ後だよね！？関節キス！わかってるの！？」
「今更じゃね？」
「可笑しいよ！俺だってしたい！」
「え？」
「うわっ、気持ちわりぃ」

フジさんが爆弾発言をした。
キヨ兄さんは冷めた目で見てるけど、私は驚きで目を大きく開く。

「あとAちゃんは、口閉じて！お願いだから！！」

言ってる意味がわからないが口を閉じる。唾液が触れてまだひりひりと痛みを主張される。
自分の不注意だから仕方ないけどさ。

「…フジ、お前まじで気持ち悪いからやめろ。」

フジさんの言葉の意味を理解したのかキヨ兄さんが聞いたことのないような低い声で呟いた。
私は未だ意味がわからず。

「キヨだって考えちゃうでしょ？」
「わからんでもない」
「いや、私がわからないんですけど」

真顔で私の方を見たと思えばフジさんの言葉に同意するキヨ兄さん。
ひとりだけおいてけぼりじゃない。

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