ふたりの帰り道2 ページ13
〜Aside〜
透くんとの帰り道。ふたりで色々な話をした。お互いの樋口家との出会いとか、どうして今の仕事を選んだのかとか。諸々。
ソーシャルワーカーの私と警察官の透くん。それぞれ違う職業だけど困っている人の助けになりたいという気持ちや早く1人前にならなきゃという焦りだとか分かり合える所も多かった。
盛り上がっているうちあっという間に私の住むマンションまで着いてしまった。普通だったら初対面の男の人に送ってもらうなんて気まずくて仕方ないだろうに、透くんが相手だとそんなことは全く感じなかった。むしろ感じるのはもっと一緒にいたいな、というほんのり暖かな気持ち。
「送ってくれてありがとう。透くんのおかげでとっても楽しかった!」
「オレも。Aちゃんも頑張ってるのを聞いたから明日からの仕事もっと頑張れそうだよ。Aちゃんと話せてよかった」
「私も透くんに負けないくらい頑張る!それじゃあまた…」
「あ、待って!あの、さ…良かったらまた、ふたりで会えないかな?///」
「うん!私もまた透くんに会えたら嬉しい、です///」
「じゃあ連絡先、交換しよっか」
楽しい時間が終わってしまうのがちょっと寂しかったけど、透くんとはこれからも会えるんだ!と思うと一気に気持ちが浮上した。
「これで登録よし!と。じゃあまた連絡するね」
「うん。仕事でもしかしたらすぐに返せないかもしれないけど、オレも連絡するね」
「無理はしないでね。それじゃあ今度こそまた。帰り道気をつけて」
「ありがとう。じゃあまた!」
透くんと別れた後ふわふわした気持ちのまま部屋に帰り、さっき新しい連絡先がひとつ増えたばかりのスマホをぼーっと見つめる。
しばらくすると…
〜〜♩
着信音が鳴り始めたのは見つめていたプライベート用のスマホではなく、仕事用のケータイ。
そして着信画面に表示されたのはここ最近私を悩ませている、見覚えのある名前だった。
震える指先を抑え、深呼吸してから鳴り止まないケータイに出る。
「も、もしもし…?」
「ねーあのオトコ誰〜?2人で仲良く何やら楽しそうに歩いてたじゃん。オレの誘いを散々断っておきながらそーゆーことされるなんて傷ついちゃうなぁ〜」
「貴方には関係の無い事のはずです!お仕事以外でのご要望にはお応えできかねますので失礼致します!」
電話を切ろうとする直前に低く聞こえた「どうなっても知らねぇぞ」という呟きに背筋がゾッと凍りついた。
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澪(プロフ) - マリイさん» コメントありがとうございます。雫さんの小説をリクエストとのことで、私も考えてみたのですが、私の力不足でドラマの素敵な世界観を壊したくない為、大変申し訳無いのですが今回はお断りせざるを得ません。重ね重ねお詫び申し上げます。 (2019年11月1日 14時) (レス) id: 3cc0b1a862 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 本郷雫が好きなので雫の小説も書いて欲しいです 雫は夢主の事溺愛して夢主だけは殺 さない設定で (2019年10月31日 17時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - かなとさん» かなとさまご指摘ありがとうございました。こちらの不注意です。ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。 (2019年10月22日 21時) (レス) id: 3cc0b1a862 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年10月22日 18時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作成日時:2019年10月22日 17時