↓ ページ21
▽
「あっ、でも、あの時のいじめっ子がAちゃんを怪我させたのは許してないから、将来に響く爪痕ちょこっと制裁として加えてきたッスけどね!」
彼は笑顔で怖いことを言ったが、そんな自覚もないようで。
「そ、そこまでしなくてもよかったけど、私のためにありがとう……?」
「…も〜ホンットAちゃんって優しいッスよね……そーゆーとこ」
あの頃の男の子たちを思うと心が痛んだけれど、きっとそこまで惨いことはされていないだろう。
それに、彼なりのけじめもあったのだと思う。
「ねぇAちゃん。何、してほしい?」
「…、じゃあ、キミの名前を教えてください。
私はそれで充分だから」
「っホントに欲がないッスね?!
……太一ッス。呼んでくれるの?」
「太一くん。素敵なお名前だね」
そう言ったあとに、まだ尻尾を隠さない彼は、
わかりやすく尻尾を振り誇っていて。
「やっぱ、俺!
……Aちゃんが欲しい」
急に思い出したかのように耳と尻尾をしまって、食らいつくように私の手を掴んだ。
「だめ、ッスか……?」
「だめっていうか、その、私はオオカミじゃなくてヒトだし……幸せにしてあげられないよ」
「俺が!Aちゃんを幸せにするの!
それに種族はカンケーないッス!」
彼が強く言い放ったから圧しに根負けしてしまいそうになる。
いけない。
これは肉食獣の
「俺、あの時からずっっっとAちゃんのこと忘れた日はなかったよ。
絶対に次会ったときは強くなるんだーって思って頑張ったんだもん」
「……かっこよく助けてあげられたわけじゃなかったのに?」
「普通は怖くて見て見ぬ振りするところを、俺のために勇気出して向かってきてくれたのが嬉しかったんだ」
昔の善行をここまで褒められるとむず痒い。
それに彼は一度たりと私から目を離そうとはしなかった。
「あとね、助けてくれたあとに『大丈夫?』って言ってくれた笑顔がすっごい好きだったんス!
これからも俺だけに見せてほしいなって思ったりしました!」
「た、いちくん……」
「だから。俺と堕ちてほしいです。
俺と、
私の心も聞かないで、自分の気持ちだけを伝えてしまう彼はずるいと思った。
__
太一くんをオオカミにするの、好きです()
Yuki Rurikawa.H→←Taichi Nanao.H
91人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はゆー(プロフ) - 有害君さん» リクエストありがとうございます(;;)!!夢主ちゃん攻めとても尊いです妄想が滾りました,,,ふふ(*´`)遅くなるとは思いますが必ず書かせて頂きますのでお待ちいただけると幸いです...!これからも『恋のサンプル』をよろしくお願いいたします(_ _*)!! (2019年9月4日 20時) (レス) id: d068591bfd (このIDを非表示/違反報告)
有害君 - ←(その時の様子もお願いします!) お話全て夢主→攻め、キャラ→受けでお願いします!!(あれ、今更だけど全部似たような内容だ・・・まあいっか!)← (2019年9月1日 1時) (レス) id: ee0db65bd8 (このIDを非表示/違反報告)
有害君 - あざみ・・・皆で王様ゲームをしているとき【○番(夢主)は□番(あざみ)に壁ドンから何でもいいからイチャついて!】というお題で夢主があざみに何度もDキスなどをしてあざみがぶっ倒れてしばらくの間気まずくなる(?)話 ※続きます (2019年9月1日 1時) (レス) id: ee0db65bd8 (このIDを非表示/違反報告)
有害君 - 万里・・・ゲームで負けた方は勝った人の言うことを聞くというので、夢主が勝って万里を好き放題に色々(キスなど)して万里が照れまくる話 一成・・・夢主が一成に股ドンをしてそこから色々して一成が照れまくる話 ※続きます! (2019年9月1日 1時) (レス) id: ee0db65bd8 (このIDを非表示/違反報告)
有害君 - リクエストで一気に3つ出しちゃいますけどいいですか!万里、一成、あざみのお話を少し長めでお願いします!!書く方はどちらでもかまいません!(内容は次のコメントで!) (2019年9月1日 0時) (レス) id: ee0db65bd8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はゆろい x他1人 | 作成日時:2019年5月1日 18時