意地張ってごめん【ONEPIECE】 (ページ17)

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手紙ページ17

親愛なるクザンへ

　貴方とあったのはもう二十年も昔のこと。確かアカデミー最初の女だった私を貴方がナンパしようとしたところから始まったわ。

　あの頃は本当に楽しかった。私と貴方が取っ組み合いをすればサウロが笑ってそれに便乗するの。そしたら大事になるから三人揃ってゼファー先生に大目玉を食らったりして。

　私、その頃から貴方が好きだった。貴方がいつもマリンフォードの女の子を誑かしているのを見て嫌だと思ったのが始まり。そこから少し不仲になったけれど医務室で言ってくれた言葉で全部終わったのよね。

　私に触れる指、笑う時少し困ったように笑うところ、少し意地悪をすればバツの悪そうな顔をするところ。上げだしたらキリがないけど全部好きよ。

　多分貴方はこれからきっと大将になる。そしたらサカズキ先輩もボルサリーノ先輩の一緒だと思うわ。サカズキ先輩と貴方の意見は食い違うかもしれないけどきっとボルサリーノ先輩が仲を取り持ってくれる。

　貴方は少し不真面目に見られがちだけれども根は真面目なのを私は知ってる。だから悩むこともこれから沢山ある。勿論オハラのあの子がどうなるのかも分からない。だけど貴方のやったことはきっと正しいわ。ちゃんと胸を張って生きて。

　クザン。貴方はきっと私のことが嫌いになったでしょう？ごめんなさいね。どうしたらいいか分からなかったの。あのとき、貴方がああいってくれたのに、私はそれを拒んだ。

　死ぬって分かった時から言わなければならないとわかってた。でも貴方は優しいから重荷になると思ったの。サウロのことを重荷とは言わないけどまだ引きずってるでしょ？それは正しいし、当たり前のこと。でもそこに私も加わるべきだとは思わなかった。

本当にごめんなさいね。このまま重荷にならないように隠そうと思ってた。だけどやっぱり嫌われたままは嫌だった。謝りたかった。本当に自分勝手でごめんなさい。もう死ぬのは怖くないわ。

今までありがとう。愛してるわ。今までもこれからもずっと。もう寒くないわ。