127話 大したことではない話 ページ29
「な、おいシャル何すんだよ」
「わたし早くA捕まえてととと寝たいよ」
シャルナークがいきなりフィンクスとフェイタンを制止して服を掴むので2人は不満ありげに振り返った。
「待って2人とも…Aが何か話してるみたいだから」
そしてシャルナークがA達に気づかれないようにゴミ山の麓の影まで近づいて話を盗み聞きするぞと言うように顎でクイッと進行方向を指した。
フィンクスとフェイタンは多少の面倒臭さを感じたが、きっと女性のみでの積もる話もあるのだろうと納得して気配を消して麓まで近づくことにした。
シャルナーク達3人は影と同化するように身を潜め女性陣の会話を聞き取るために耳をすました。
すると「ねえ…聞いてくれる?私の話。」ととても落ち着いたAの声が耳に入ってきた。
Aの右手側に座るマチ、Aの左手側に座るパクノダは真剣な顔でAの問いにうなずいた。
Aが話そうとしていることは明るい話ではないことが容易に想像できたから、マチとパクノダの顔は真剣だったし、盗み聞きをしている3人の顔も引き締まっていた。
「あはは!やだなあもう…そんなに改まらないで…」
筋肉が強張っているマチとパクノダの様子を見て最初にAは先程とは打って変わって明るい顔で笑った。だが、すぐに笑顔は薄れて少し困ったように目尻を下げた微笑みに変わった。
「はあ…ごめんなさい。ヘラヘラするのはやめるわ…。でも、改まらないでって言うのは本当。大した話じゃないから…うん、そう…本当に大した話じゃない。」
少し独り言も混ぜたように話すAに5人は耳を傾けている。
そうねえ〜…なにから話そうかしら、、、
そう言いながらAは指先でゴミのガラクタをいじった。
少し自分のことを話そうと決めたAだったがどうやらあまり話す順序を決めていないようで中々切り出さなかった。
「A、そんなに急がなくてもアタシ達には時間がある。だから…」
マチがだからの後にゆっくりでいいよと言おうとした時、Aは突然決心したかのようにマチの話を遮っていった。
「私、流星街出身じゃ…ないんだあ…」
唐突に告げられた真実にマチとパクノダだけでなく盗み聞きしていたシャルナーク、フェイタン、フィンクス達は目を丸くした。
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ダイヤ - 喘ぎ声 (2022年8月5日 22時) (レス) @page41 id: 27e98af43e (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ピポ助さん» コメントありがとうございます!旅団のみんなと夢主さんの理解が繋がる日が書けるといいなと思っているので、また更新したら覗きにきてくれると嬉しいです^^ (2019年10月29日 8時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ピポ助(プロフ) - コメ失礼します!この作品すっごく好きです、、夢主健気、、、旅団のみんなもわかってあげて欲しい!!続きが楽しみです!更新待ってます、頑張って下さい! (2019年10月29日 1時) (レス) id: 4111e46406 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - なにもしたくない系女子さん» そうなんですか!ありがとうございます^^引き続き楽しんでいただけると嬉しいです^^ (2019年10月27日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
なにもしたくない系女子(プロフ) - 更新待ってました!お疲れ様です! (2019年10月27日 18時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカヅチイヴ x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年10月26日 22時