94話 パニック ページ45
数時間気絶させるつもりで放ったシャルナークの手刀だったが、疲れも相まってなのかAは数日目を覚まさなかった。
だが蜘蛛の活動は止むことはない。
だから手が空いてるものたちで順番にAの見守りを行なっていた。
そんなことが繰り返されていたある日の昼下がり、手が空いていたフィンクスがAを見守っている時ついにAは目を覚ました。
「ん…」
「おお？！A！目ぇ覚ましたか！」
ちょうど暇で寝かけていたフィンクスだったが、Aが起きたのに気づくとクリスマスプレゼントをもらった子供のように反応した。
Aはゆっくりと目を開けてそのまま視界に広がる黒ずんだ天井をしばらく眺めていた。
まだ何も頭で考えていないような無表情で。
「おーいA？大丈夫か？」
フィンクスは身を乗り出して、Aの視界に自分の顔が入るようにした。
脳の動きが鈍いのかAはかなり長いこと無表情でボーとしたまま人の顔をみていた。
「フィ…フィン…ク…ス……」
ゆっくり意味を確かめるようにAはフィンクスの名前を呟く。
「お、おお…Aどうし「あなたの大切な妹の名前は？！！！」
フィンクスがAの呟きに対して答えようとしたその時、急にAの思考のスイッチが入って布団を飛ばすほど勢いよく飛び起きた。
「あなたの大切な妹の名前は？！あなたの大切な妹の名前は？！待って！！私…私！何してた？！え…ねえ！」
Aは自分が眠ってしまう前の記憶を取り戻しひどく焦ったようでフィンクスのガッチリとした肩を掴んでこれでもかというほど揺すった。
「おいA、飛び起きるなよ血管に悪りぃぞ？一旦落ち着け！それに誰の名前だそれ」
フィンクスはAの体をいたわって落ち着かせようと自分も相手の両肩に手を乗せた。
だがそれでも落ち着かずパニック状態に陥ってるAは爪がフィンクスの肩に食い込むほど握りしめていた。
「あなたの大切な妹の名前は？！あなたの大切な妹の名前は？！！どうしたらいい？！私、私はこれからっ…！！」
涙目でフィンクスにはわからない名前を連呼してわめくAに圧倒されつつも、流石のフィンクスもこの状況はまずいと思って一言大きな声で「A！」と叫んだ。
「ハッ…！」
フィンクスの空気をビリビリと震えさせるような一言にようやく我に返ったA。
「ご…ごめん…」
ここでようやくAの力が抜け、フィンクスの両肩から手を離した。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
