92話 根拠なし ページ43
「大丈夫だよ、Aなんだから」
シズクは膝に両腕をつけ、頬杖をつきながら独り言に近いような言い方で言った。
その根拠はどこにあるのだろうか。
きっと彼女にとってはAなんだからというそのものが根拠なのだろう。
理屈的に考えがちなシャルナークだが、この時ばかりは根拠のないシズクの言葉のおかげで少しだけ安心することができた。
この後も2人はしばらく静かにAの様子を見守っていたが、2人は室内の温度の高さにそろそろ耐えかねていた。
「シャル…暑いね」
「うん…でも、Aの体温を上げなくちゃいけないから…」
夏の夜に電気ストーブ、この光景は実に異様である。シャルナークとシズクの額にはうっすらと汗が滲んでいた。
Aの体温はどうかと確認すると、先ほどよりは多少良くなったがまだまだ冷たさが残っていたので電気ストーブを止めるわけにはいかなかった。
暑さにの中に身を置いていてしばらくすると、シズクとシャルナークの頭は徐々にボーッとし会話すらなくなってきていた、だがここでようやく出払っていた団員とクロロが帰ってきた。
「あっち〜なあ、おいシャル！こんな夏に電気ストーブなんかつけてなにやってんだよ？」
暑いのが好きでない強化系メンバーが部屋の異常さに文句を言いながらAたちの元までやってきた。
「…！みんな！大変なんだ！あれ？！団長は？！」
団員が帰ってきたことにより、頭が覚めたシャルナークは再び慌てた様子で立ち上がった。
「あ？団長なら後ろにいるぜ？…てか、どうしたんだよAは」
帰ってきたメンバーの1人であるフィンクスは親指で後方にいる団長を差しつつ、倒れているAの異常な姿についてきいた。
「団長！」
シャルナークはフィンクスの質問など耳に入らなかったようで、急いで団長の元まで報告に行った。
「シャル…少し部屋が暑すぎないか？」
クロロもまずはじめに部屋の温度について言った。
「団長大変なんだよ！Aが帰ってきてからずっとあんな調子で体も冷え切っちゃってるんだ！」
シャルナークは部屋の温度が高い理由になるAの様子をザックリと手短に説明してクロロをAが倒れている場所まで案内した。
そしてクロロは案内されるままAの元まで歩み寄って容体を確認すべく、Aの白い頰に手を置いた。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
