81話 騒々しい ページ32
「はあ…Aはちょっとやんちゃすぎだ」と。
「ん〜？あー、Aとフェイタンとフィンクスが外に行ったのか…」
シズクはマチがAのことをやんちゃすぎだというので、本人の姿を確認しようと思って探してみたが見当たらなかったので、ここでようやく3人が外に行ったということに気がついた。
「ウフフそうねえ…Aも女の子だからねえ」
パクノダもこう言いつつも、それでも可愛らしいわよといったふうに笑った。
今のAは言葉遣いは比較的綺麗だし、喧嘩もしない。それどころか念を使う姿すら見なくなった。大人の女性としては上手く育ったと言っていいだろう。
しかし、昔は口も悪く毎日喧嘩に明け暮れ、好き放題念を使うちょっとした快楽殺人鬼だった。
まして美容などこれっぽちも気にしていなそうであった。
そして丁度過去の中の今もAはアジトの外でフェンクスとフェイタンとのやり合いをたのしんでいた。
3人ともなぜこのやりとりが始まったのかということをすっかり忘れ、互いの攻撃を競うことを目的に楽しんでいる。
蜘蛛たちがこのアジトに越してくる前、周りには廃墟には似合わないほど色鮮やかな木が立っていたりした。
しかし、彼らが暴れるので木は倒されいつのまにか緑は失われた。残るのはただの黒ずんだ廃墟のみ。
景観こそ最悪だが彼らは綺麗なところを欲しているわけではないので、蜘蛛だけのルールが通る何もないこの場所を気に入っていた。
そんな場所でほぼ毎朝のように殴り合ったりしているわけだが…
今朝は「死ねええええ！」そう叫びながらフィンクスとフェイタンに襲いかかるAの女子らしからぬ声が1番印象的だった。
この後もしばらく激しい攻撃を出し合いながら戦う彼らだが基本的に決着はつかない。
ではいつこれは終わるのか？
それは意外と人間らしい現象が起こってから終わる。
ぐう〜…
その現象とはこれだ。
誰かのお腹がなった時だ。
「あ〜…やめだ、腹が減った」
今朝1番にお腹を鳴らしたのはフィンクスだった。
フィンクスはお腹をさすって胃袋の中が空っぽであることを示した。
「そうだな。私も腹が減った。」
「そね…ワタシもよ」
残りも2人もお腹をさすって空腹を確かめる。
こうしていつも案外可愛げのある方法で喧嘩は終わるのだ。
生傷を大量に作ってから朝食を食べる。
そんな毎日が昔は普通だった。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
