79話 朝一発目 ページ30
フェイタンとフィンクス、2人の視線の間の空気だけピリピリと緊張していた。
互いに睨みいながら、いつ相手に一発入れるか、機を伺いながら2人はじりじりと構えの体勢を整える。
殴り合い開始まで残り数秒か！と思われるところまできたとき、フィンクスが突然フェイたんの方に手のひらを向けて制止しのポーズをとった。
「…は？オマエ逃げる気か？」
緊張した空気に水を差すようなフィンクスの態度にフェイタンはさらにイライラ感を覚えた。
元々吊り下がっているフェイタンの眉はさらに険しい。
「おいおいそんなに怒るなよフェイ、やり合いは2人だけじゃ面白くねえだろ？」
そう言ってフィンクスはもう片方の人差し指で少し離れたところで眠っているAを指した。
Aは今恐ろしい2人にターゲットにされていることなど知らずに酔い潰れていた。
「ハハ、それいいかんがえね」
初めはフィンクスが制止をした意図がわからなかったため一度はイラついたフェイタンだが、朝のやりあいにAを巻き込もうというので思わすニヤリと目が怪しく笑った。
「よし、起こすか」
フェイタンの合意も手に入れたのでフィンクスはAを叩き起こすために、眠るという最初の趣旨を忘れて立ち上がった。
だが次はフェイタンがそれを制止した。
「ふつに(普通)起こしてもつまらないね」
フェイタンは近くに転がっている誰かが飲み散らかしたであろう酒の缶を拾った。
「フェイ、お前それでなにする気だ？」
「ハっ…わからないか？まあみてるといいよ」
フェイタンは缶を振り上げたと思ったらAの頭めがけてその缶を投げつけた。
「な？！フェイ？！流石にやべえだろ」
「こうでもしないとA起きないね」
投げた缶は綺麗に頭に命中するとカンッ！という甲高い音を立てて地面にコロコロころがった。
「う…痛ってぇなあ！」
缶が当たった場所をさすりながら鬱陶しそうに起き上がるA。
「ホラ、ワタシいたとおり起きたね」
「お前かあ…フェイ…私に缶を投げつけた馬鹿は」
「悔しかたらやり返してみるね」
フェイタンはいい魚が釣れたとちょっと上機嫌そうにAから逃げるように外へ飛び出した。
「チッ…！」
そしてやり返さなければすまないというようにAも後を追った。
今のAからは想像ができないような男勝りな彼女の姿がここにはあった。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
