60話 今 ページ11
Aは伏し目がちにしながら首を軽く左右に振って「必要ないわ」と言った。
「なんで？！はやくっ！はやくしないと…！」
少女だって本当は気づいているはずなのに、現実を受け止めたくなくてなのか必至に救急車を呼ぼうとしていた。
あえて言うつもりはなかったが、
このままでは少女はずっとパニックをおこしているだろうと思ったのでAは仕方なく現実を突きつけてあげることにした。
あくまでも善意で…。
「もうそうやって親にすがりつくのはやめなさい…もう、もうその人たちは…死んでいるのだから。」
「うう…っ！う、うわああああああああああっ！
いやだああ！お父様あっお母様っ…みんなっ！」
少女はもう動かない両親の上にかぶさって断末魔のような叫び声をあげながらついに泣き始めた。
沢山の死体、乾いた血の海の上で泣き叫ぶ少女の姿は異常な光景。
きっと裕福な貴族の家庭でただ幸せ生活を送っていただけだっただろうに得体の知れない男に人生をぶち壊されてさぞ…悲しいことだろう。
うわあああ！うわあああん！行かないでえぇぇ…そんな声がずっとAの耳を通り過ぎていく。
しばらくAは立て付けのいい扉にもたれたまま少女を見守っていた。
…その時、少女の両親が倒れているすぐそばに何かがキラッと光ったのが確認できた。
グッと力を込めて目を細めてみるが、あまりにも小さく？いや…細く？てそれがなんなのか、Aがいる位置からは判断できなかった。
不思議に思い、Aは少女の横を一旦通り過ぎキラッと光っているものの元まで寄ってそれを手に取った。
「銀…髪…？」
拾ってみると、それは一本の銀髪で長さから見て男性のものだった。
あれ、おかしいぞと思いあたりに転がっている死体の髪色を確認した。
特に男性に注目して確認してみるが、銀髪の人は誰1人としていなかった。
「…つまり、これは…外部の人間、、、はっ！この家を襲った犯人のも…の…」
それに気づいた瞬間Aの血の気が少しひいた。「まさか…」
Aはこの銀髪に少し心当たりがあるようだった。
だがしばらくして、いや違う。私の知ってるあいつは殺人鬼には当てはまるが、わざわざ私に近寄ってくるようなやつではないと考え直した。
自分にとってあまり良くない想像をしたせいでAまで気分が悪くなった。
だが、少女のことを思い出して少女の方に視線を移動した。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
