50話 見送り ページ1
「シャルナーク、車あるかしら？」
Aは少女の疲労感を考えて車で送ることにしたようだ。
「あ〜…確かこの前逃走用に使ったやつが停めてあるよ」
そう言ってシャルナーク はズボンの右ポケットに手を突っ込んで車の鍵を探し始めた。
しばらくポケットの中を漁っていたがどうやら見つからないらしい。
「あれ、部屋に置いてきたかな〜ちょっと探してくるから待ってて」
珍しくシャルナークは物を置いた(しまった)場所を忘れたらしく慌ててアジトの中へ駆け戻っていった。
シャルナークが戻ってくるまで、Aはシャルナークが昨晩徹夜で作ってくれた資料に目を通して少女の住所を確認した。
なんとなく心当たりがある道だったので変に迷うことなくたどり着くことができそうだ。
「相変わらずの資料の見易さね」
シャルナークの仕事ぶりに関心していると、その本人が駆け戻ってきた。
「ごめんごめん、鍵部屋に置いてあったよ。それにハイこれ」
シャルナークは車の鍵と一緒にAが煙草の匂いをつけないために脱いだジャケットを手渡した。
「あらありがとう、気がきくのね」
ニコニコしているシャルナークに礼を言ってから持ってきてもらったジャケットに腕を通した。
軽くジャケットをひっぱったりして身なりを整えれば、誰がみても仕事ができる女性に変身だ。
「うん…バッチリかしらね…
さあ、出発しましょう」
Aは後ろについてきている少女を確認してから歩き始めた。
しかし、数歩歩いた先で突然Aは立ち止まってから振り返った。
「ありがとうねシャル忙しかったのに…、お陰で早く仕事がすみそうだわ」
それだけの言葉と少しだけ優しい笑顔を残してAは少女とともに車へ向かっていった。
「うん、いってらっしゃい」
シャルナークとフィンクスは遠くなっていくAたちの背中をしばらく見送った。
「おいシャル、団長からの仕事は片付いたのか？」
フィンクスは2本目の煙草を吸いながら聞いた。
「…。ううん…まだ」
シャルナークは先ほどとは打って変わってげっそりとした笑顔で答えた。
「Aの仕事を優先か。団長に怒られても知らねえぞ」
「あはは…だってうち(蜘蛛)の女性陣はみんな怖いからね。団長には後で伝えるよ」
「フッ…そうだな、ちがいねえ」
男2人はAたちが去った後もしばらく青空の下に身を置いた。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
