43話 タダのタダ ページ44
「っ…はぁ…こんなの報酬もらわなきゃ割に合わないよ」
またやられた…と疲れたシャルナークは深いため息をもらした。
時間がない…一刻も早く仕事を始めなければと思ったと同時に再び戸が開いた。
半分開いた戸の隙間からAがまだヘラヘラした顔で顔をのぞかせている。
「あは…報酬…いる？」
「そりゃあオレだって報酬あった方が頑張れるけど…一応人間なんで…」
何も期待していないシャルナークはそのままパソコンの前に座り直してキーを打ち始めた。
そもそもAはやけに大金を溜め込んでいるようで基本報酬をださない。
多分1番蜘蛛の中で贅沢をせず、少額で過ごしているが、おそらく1番金を持っているのはAであるとシャルナークはにらんでいる。
「クスっ…ごめんなさいシャルナークいじめすぎてしまったわね。報酬…報酬か…、、、あは、そうだ、その仕事終わったら私といいことする…？？」
「っは？！」
突然のことに思わず振り返るシャルナーク
見ればAは先程のヘラヘラした笑顔とは打って変わって口元だけニヤリと笑っていた。
「…………そんな愛はいいから金をくれよ…」
「あら…今夜はもうみんな静かに眠っているから前払いでしてもいいのよ？」
「はあ…わかったよ〜…もう報酬とかいいから早くいきなよ…」
Aの変な冗談に疲れたシャルナークはついに心が折れほんとうにタダ働きを承諾してしまった。
「あはは、タダで調べてくれるのね」
「オレに拒否権ないんでしょう？」
最初からタダ働きをさせるつもりであっただろう女の指図に初めからシャルナークの拒否権はなかった。
「ったく…」
とため息に似た一言をもらして再び画面と対面をしたシャルナークの仕事は見事である。
その後はただ黙々とキーを押す打ち付けるシャルナークの背中をAはしばらく眺めていた。
「ありがとう…シャルナーク。」
後ろから本音のありがとうが聞こえた。
「…うん」
オレは振り返らず軽く返事をした。
もうAとメンバーとして過ごしてからかなり経つ。だからこんな愛想のない返事でもお互いに問題はない
「ふふ…大好きよシャル」
「…うん」
チュ…というリップ音をつけた投げキッスだけを残して今度こそAは去っていった。
別にシャルナークとAの間に特別な仲があるわけではない。Aは誰に対してもこんな感じだ
「はあ〜あ…これ、終わるのかなあ…」
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです＾＾ (2019年7月26日 23時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あ - とても好きです (2019年7月25日 20時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - フェイタン天使さん» こんにちは＾＾コメントありがとうございます＾＾とっても丁寧なコメント嬉しいです。そろそろ頑張って再開するのでよろしくお願いします＾＾ (2017年10月18日 20時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - 始め方(プロローグ)がとても好みでどういう展開が来るのかワクワクしました。妹の病気の話も気になるし、主人公の最期はどんな感じなのかもすごくワクワクします。更新待ってます (2017年10月18日 20時) (レス) id: 0471dee109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年12月31日 17時
