33話 到着 ページ34
家とは名ばかりの廃墟に到着した。
「着いたわよ」とAは少女を見下ろしながら言った。
「…え?」少女は驚きで目を丸くしてAを見返した。
まあ無理もないだろう。
もう一度言うが家とは名ばかりの廃墟なのだから。
相変わらずさびれたドアノブに手をかけゆっくりと回すと、これもまた相変わらずギィィィーッ…っと鳴く。
「心配しないで、こんなボロ屋だけどあなたを泊めることくらいは可能だから」
暗闇の中で不気味にそびえ立つ建物に怯える少女の手を引いて家の中に招き入れようとした。
その時!
暗闇に満ちている部屋の奥から光のごとく一本のナイフが少女めがけて飛んできた。
(まずいっ)
Aはとっさに少女を自分の胸まで引き入れてナイフが直撃するのを回避した。
回避するのと同時にナイフはサクッという軽快な音を立てて壁へ突き刺さった。
思いがけない状況についていけずガタガタ震える少女を自身に寄せたまま空いている手で壁に突き刺さったナイフを抜く。
このナイフを投げた犯人は確認せずとも誰かはわかる。ここまで適切にナイフを投げられる、かつ仲間の私の連れに躊躇なく攻撃を仕掛けられる人物は1人しかいない。
Aは今さっき抜き取ったナイフを暗闇へ投げ返す。
暗器使いが投げただけあってナイフはわずかな揺れもみせずに闇の中へ吸い込まれていく。
奥からパシッと誰かがナイフをキャッチした音が確認できた。
あー流石、とる音が美しい。と感心した。
しかしまあそんなことはどうだっていいのだ。
「なにするのよ、フェイタン」
投げた犯人を確認しなくちゃね
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
138人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです^^ (2019年7月26日 23時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あ - とても好きです (2019年7月25日 20時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - フェイタン天使さん» こんにちは^^コメントありがとうございます^^とっても丁寧なコメント嬉しいです。そろそろ頑張って再開するのでよろしくお願いします^^ (2017年10月18日 20時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - 始め方(プロローグ)がとても好みでどういう展開が来るのかワクワクしました。妹の病気の話も気になるし、主人公の最期はどんな感じなのかもすごくワクワクします。更新待ってます (2017年10月18日 20時) (レス) id: 0471dee109 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミカヅチイヴ x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月31日 17時