39話 真実は ページ40
Aは少女から手を離して、また座り心地のいいポジションへ座り直した。
「さて…そろそろあなたの事について教えてもらえるかしら?あなたみたいな子が自分の意思でここへ来るとは思えないのだけれど?」
「ん…」
何かを思い出したのか少女の目にはどんどん涙が溜まっていった。
目に収まらなくなった涙はついに溢れ出てポロポロと地面に落ちていった。
「わ、わたし…お姉さんを殺さないと、お母様とお父様がっ…殺されちゃうっ…!」
少女の涙は止まらずむしろ量が増えていった。
「へぇ…誰に言われたの?」
「知らない人…でも…お姉さんくらい若くてきれいな…男のひと…
お母様とお父様とお食事をしていたとき…
きゅ、急にその人が、入ってきて…捕まっちゃった…」
少女は自分を落ち着けるかのように両腕をさすり始めた。
そして話を続けた。
「わたし…怖くて怖くて…だから使用人さんたちに助けを求めたけどっ…!
もう、誰も返事をしてくれなかったっ…
お兄さんがみんなを…」
「そう…それは…災難ね」
Aは普段、少女が説明したお兄さんの立場であるから、その場面に鉢合わせた少女に災難ねと言うのはすこし違和感があった。
「わたし…なにもできなくて、震えていたら…お兄さんが近づいてきて…わたしにいったの…
『おいお前、お前の親を助けたいなら、この女を殺せ。別にお前の代わりはいくらでもいるから断るなら今ここで俺がお前を殺す。
そして親も殺す。
でも、もしお前がこの女を殺せたら今回はお前らを生かしておいてやるって…』
その時に見せてもらった写真が…お姉さんの顔だった…。お姉さんの場所はお兄さんに教えてもらった…。
でもっ…わたし…わたし、お姉さんを殺せなかったからお母様とお父様を殺されちゃうっ!!
うわあぁぁぁん…」
若い男…
私を知っているのか?
誰だ…
Aは自分にその男について心当たりがないか考えた。
私に復讐にきたのか?とも考えたが、そう考えると心当たりがありすぎて誰の仕業なのかさらにわからなくなった。
だが、復讐にしては軽すぎる。
第1に犯人は本当に少女が私を殺せると思ったのか?
いや、ないだろう。
だったらなにが目的なんだ…
Aは直感的に単なる復讐犯ではないと思った。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです^^ (2019年7月26日 23時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あ - とても好きです (2019年7月25日 20時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - フェイタン天使さん» こんにちは^^コメントありがとうございます^^とっても丁寧なコメント嬉しいです。そろそろ頑張って再開するのでよろしくお願いします^^ (2017年10月18日 20時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - 始め方(プロローグ)がとても好みでどういう展開が来るのかワクワクしました。妹の病気の話も気になるし、主人公の最期はどんな感じなのかもすごくワクワクします。更新待ってます (2017年10月18日 20時) (レス) id: 0471dee109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカヅチイヴ x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月31日 17時