【カルト】【H×H】理性...保ってください (ページ12)

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第１０話ページ12

カルトの後をついていって、向かった先は図書室だった

人気のない、静かで広い空間

…思えば図書室なんて入ったの初めてかも…？

貴女「そーれで？聞きたい事って？」

カルト「…大した事じゃないのかもしれないけど…」

貴女「うん？」

カルト「どうしてC組なの？っていう…」

貴女「…あー…」

カルトの転入早々、私は見せてはいけない姿を見せてしまった

情報屋である事…

それだけだったらまだしも、人を殺したんだ

それだけのテクがあれば、確かにC組である事を疑ってもおかしくない

やっぱり頭が良いなぁ、カルトは

貴女「弱いフリしとこうかなーって」

カルト「"弱いフリ"…？何で？」

貴女「うーーん…」

私は少し頭をかくような姿をして見せた

言っても言わなくても別に損得はないから…いっか

そう思って私はカルトに説明し始めた

貴女「情報屋って、命を狙われる事が少なくないんだよね
そりゃあ貴重な情報を盗んでるわけだから、まぁ命なんか狙われて当然なんだけど…」

カルト「…そうか、確かにそうだね」

貴女「うん、だからC組になろうとしたの」

カルト「…？」

カルトは、常に頭が良いわけではないみたい

少しのヒントを与えればすぐに気づくかもしれないけど…

まだカルトは理解してないみたいだから、きちんと伝えてあげる

貴女「私の命を狙う人間は、大抵が金持ち
金持ちの人間は、人を殺す為ならなんだってする」

カルト「…まさか…っ」

貴女「お、分かった？

もし私がA組にいたらさ…目立っちゃうよね？
きっと私の命狙ってる人は、ハンター学校をも調べると思うんだよ

…とくにA組は、深く調べられると思うしね」

カルトは納得したような表情を浮かべた

命が狙われて、殺されたくないわけじゃない

だけど、見つかったら色々と面倒だし…第一、見つかったら学校追い出されるかも

それだけはなんとなく避けたい

早くハンターになりたいのは事実だしね

貴女「聞きたい事はそれだけ？」

カルト「うん、それだけ」

貴女「じゃあ、戻ろっか」

私はすたすたと図書室のドアに向かう

歩いている内にふと思った

そういえばカルトって殺し屋だっけ

お兄さんもこの学校に通ってるんだっけ

兄弟がいて、殺し屋

まさか、カルトって……。