たかしくんと彼女さん。

珍しい、………なんてことなかった ページ33

your side


今日はお互い、1日オフの日。


でも、私も最近忙しかったし、たかしくんもトレーニングはするだろうから、


今日はお家でのんびりする予定。



疲れが溜まってるのかな、


今日は少し甘えたさんなたかしくんです。



「Aー」


「んー？」


「リモコンとってー」


「、」


リビングのソファーに寝っ転がって、


すぐそばのサイドテーブルに懸命に腕を伸ばしている笑


かわいい、


「ふふ、どうぞ、」


リモコンを掴んで、たかしくんの手に渡す。


「ん、ありがと」


いつもはこんなことしないのにね、


よほど私に構ってほしいのか、






お昼ご飯を作っている時だって、


「……たかしくん、動けないよ、」



「んー」


フライパンの前に立つ私にずーっとくっつき虫してる。


ゆるーくお腹に左手を回して、


右手は調理台につく


私の足の間に自分の足を通して立ってて


ほんとに動きにくい。



「いい匂いする、」


「もうすぐできるよ、」


「ちがう、Aが。」


「ふふ、たかしくんもいい匂いするよ」


「……おいしそうなにおい、」


「寝ぼけてるの？笑」


いつもはこんなこと微塵も口に出さないのに、







「Aー」


ほら今だって、


「なぁに？」



「髪乾かして、」



「ドライヤーこっち持ってきてー」



「んー」



「はい、ここ座って」



私がいつもケアする通りに、


トリートメントもドライヤーもやったげる。



「……ねむい？」



「いや、まだだいじょうぶ、」



目が、ほとんど開いてないよ、たかしくん笑



「そろそろ終わるから、先に歯磨きしてね」



「、持ってきて」

「もー今日は甘えんぼさんなんだから、」


仕方なく歯磨き粉をつけてブラシを持ってくる。

やって、とでもいいそうな勢いだったけど、流石にそこまでじゃなくて、


しゃかしゃかと歯を磨く。


「たかしくん、もう寝よっか、」

明日も早いし、と付け加えると、



私が寝る準備を整えるのを待って私の手を引いて寝室まで連れてってくれる。



「A、もっとこっちきて」


「…………」


「……あいしてるよ」


「……っ、」


確信犯だ、この人、ずるいよ、




( ……A、もう寝たの？)

(…………)

((ほんと、寝付くの早い))

(ね、)

((うわ、起きてた…))

(……あいしてる)

(っ、…………だれがずるいって、)

(、ん、ぅ……ぇ、なにっ)



( ……煽ったのAだからな、)




(( かわいいとは名ばかりに ))

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