暁の入れ替わり BL 2nd Street

第53話 高木先生 ページ6

「ふぇっ？」



山田と中島は声を合わせる



「何で…それを…」



「昨日教えてくれたじゃねぇか」



昨日



その単語に山田はハッとする



「まさか昨日の!?」



「ええ!?」



山田と中島は高木を2回見る



「…このインコ(ヒカル)は入れ替わった奴が分かるんだ。



普段ならすぐに帰ってくるんだがなかなか帰ってこなくて心配した」



インコ…ヒカルは高木の目を見る



「…何で入れ替わりのことを…」



山田が聞くと高木は持っていたパソコンを広げた



「これを見ればわかる」



そこには地上に立っている男が屋上に立っている男を見上げる映像だった



そして背景には暁が映っている



「これって…」



「俺たちは合意で入れ替わった」



高木は間髪入れずに言う



「俺の本当の名は『志村優吾』なんだ」



山田と中島は高木の告白に目を大きくする



「この屋上にいるのが本来の『高木雄也』」



〈高木雄也〉は屋上から飛び降りる



『おい!!



高木!?



志村!?』



山田と中島は映像を見入るように見ている



「これ…どうなったんですか」



「…仕組みは詳しくはわからない。



けれどもこの時にはもう〈高木雄也〉の身体に〈俺(志村悠吾)〉が入っている。



不思議なことに入れ替わりが起きると身体の傷が全て治るんだ」



「誰が…撮ってるの？」



中島は撮影者を聞く



「…友達…『だった』奴」

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