第三十一話 危険 ページ32
「す、ごい、もの、を、見ちゃいましたね………」
「………あの針は多分カシスだよ、だとしたらまだ近くに居る」
「そう、ですね……」
「大丈夫、きっと、わたし達は勝てるよ」
「……はい」
不安げなネルを横目に、トモリは考える。
ディア一人となれば助からないのはまず確定だ。
最悪命を落とすか。一筋の希望と綺麗事に任せるならば、息だけは続いて欲しい。
そう思いながら脱線しそうな話をなんとか頭の中でつなげる。
そうなるとすれば、誰かがカシスの方へ向かってくるのもまた必然。
ディアには最低でも1人はダウンさせて欲しい所。
そう思いながらたん、たんと足音を響かせて階段を駆け下りる。
ネルもネルだ、それについて行けてる今はすごく調子が良いのだろう。
天使の様な翼を広げ、トモリの後を懸命に追っている。
そんな時、何も喋っていないのが気まずくなったのか、トモリがネルへと話を持ちかけた。
「カシスの香りをたどってるんだ」
「香り?そんなの全然しませんけど」
「多分香水を少し付けてるんだと思う。あとあの黒いコウモリみたいな人の近くの香りがそれだった」
「成る程…」
そう言いながら、トモリはまた息をまた強く吸う。
その時だった。
「危ない!!」
鏡の破片が、トモリの足へと刺さった。
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みお - 終了パーティ開催だーー!(今書いている派生作品で後日談を書こうと思います!) (3月27日 21時) (レス) @page50 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
悪食 - わぁー!終了した…!お疲れ様でした〜! (3月27日 18時) (レス) @page50 id: 2373853ba8 (このIDを非表示/違反報告)
みお - カシス様ァァァァ( (3月27日 15時) (レス) @page47 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - あとはネルお嬢様とカシス姉さまだけ…? (3月27日 15時) (レス) @page46 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - 円陣はずれさん» 大泣き(汗) (3月26日 20時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
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