第三十話 寄り道 ページ31
「と、トモリさん!やっぱり、戻った方が…!」
「そんな事できない!今は、カシスを探すことしか…!」
「た、倒してくれるのでしょうか…?」
「で、きるよね。ディア君だもの。そう、ディア君だから…!」
そう言いながら二人は階段を駆ける。
タッタッタッと軽快な音が鳴る。
今向かっているのは地下室。
死ぬつもりのウェイが上にあがったという事は、
縋る人が居ない可能性が高い。自ら死に行くのに、助けが来そうな所には行かない物だ。
そう、だと思いたい。多分、そう。
そう思って今は地下室に向かっている。
しかし、待っていたのは想像もしない事だった。
「ぁ、あ゛、ぁ………」
「!!ネルちゃん、寄り道するよ!」
「は、はい!!」
そう言ってトモリは走る方向を変える。
ぎゃぎゃぎゃ、と生き物では到底出せない様な音を出した様な気もするが、まぁ気のせいだろう。
アニマルだし、爪ありますし。そういう音なのでしょう。
「無事ですかっ!!!」
「……!!えっ………?」
そこは先ほど、と言ったら分かるだろうか。
ミュックが「尋問」という名の「拷問」をされた後だった。
虚ろな眼球はもう何も映しておらず、手には巨大な針がぶっ刺さっている。
どばどばと、尚出血する体からは、何の生気も感じられない。
「しん、でる…?」
「手遅れ、だったみたいだね」
「………ディアさんがいつまで持つか分かりません。は、やく、行きましょう」
そう言って、彼女らは拷問室を後にした。
虚ろな目をしたミュックが、微笑んだ様な気がした。
(お知らせ(?):ロスト表現があるときに※をいれない様にしました)
7人がお気に入り
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みお - 終了パーティ開催だーー!(今書いている派生作品で後日談を書こうと思います!) (3月27日 21時) (レス) @page50 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
悪食 - わぁー!終了した…!お疲れ様でした〜! (3月27日 18時) (レス) @page50 id: 2373853ba8 (このIDを非表示/違反報告)
みお - カシス様ァァァァ( (3月27日 15時) (レス) @page47 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - あとはネルお嬢様とカシス姉さまだけ…? (3月27日 15時) (レス) @page46 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - 円陣はずれさん» 大泣き(汗) (3月26日 20時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
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