第二十三話 躊躇 ページ24
ウェイside
「〈リフレクトフォース〉」
……小声ではあったが、確かにあの人の声だった。
それにこの地域でかがみを使える能力者など、一人しかいない。
圧倒的な戦力差、そして鏡一つでのあの機動力。
……やはり僕らは叶わない。エンテェーにもそろそろ情がわいてきそうだ。
もう少し、もう少しだけ信用させて、裏切ればこいつらの絶望度は大きくなる。
だから、だから。もうちょっとだけ。
ここにいてしまいたいと思った自分がいた。
「こんな所居ても意味無いよ。
さっきのは石だかなんだかで壊れただけ。多分。
また雪玉がくるかもしれないんだから、さっさと行くよ」
それだけ言って、すぐに背中を向ける。
今頃僕の顔は険しいものとなっているだろう。
そんなのを見て、ディアに「なんで険しい顔をしているんだい?」とか聞かれた暁には、
水をぶっかける自信しかない。申し訳無いけど。
だから、今体力を消費させて、ボスにつまらないと思わせない為だ。
そうして言い訳をしながら次の台詞を考える。
どうすればあいつらの信頼を得られる?どうすれば良い。
生憎、僕はコミュ力お化けという物とは真逆に生まれてしまったので、
いつも突っ立って、いざという時に少し言葉を発するだけ。
なんでこんな僕が裏切り者として選ばれたのか分からないけど、
ボス曰く、
「貴方はもうちょっと人との関わりを意識してね、って事でやってきて頂戴♪」
……と言われたのだ。
あとは水ってなんだかんだ使い勝手いいでしょ、という事らしい。
……何故。
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みお - 終了パーティ開催だーー!(今書いている派生作品で後日談を書こうと思います!) (3月27日 21時) (レス) @page50 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
悪食 - わぁー!終了した…!お疲れ様でした〜! (3月27日 18時) (レス) @page50 id: 2373853ba8 (このIDを非表示/違反報告)
みお - カシス様ァァァァ( (3月27日 15時) (レス) @page47 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - あとはネルお嬢様とカシス姉さまだけ…? (3月27日 15時) (レス) @page46 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - 円陣はずれさん» 大泣き(汗) (3月26日 20時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
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