第十七話 何時までも ※ロスト、ぐろ表現注意 ページ18
「〈ダブルショット〉」
「〈ラリーパラソル〉!ねえ、目を覚まして!また一緒に遊びましょう!?」
「知らないよ。僕はこの世界の世の理にうんざりしたの。お姉ちゃんには関係無いでしょ」
「関係あるわよ!あんたはまぎれもなくあたしの大切な弟なんだからっ!」
「…そうやって!弟弟いってれば帰ってくると思ったら大間違いだよ!!
僕はあの人に尽くして貰った。だから今度は僕があの人に尽くす番なんだよ!」
「君ももう分かり始めているだろう!?カシスはただ自分の都合の良い世界を造りたいだけだ!!」
「違う!違うんだ!!あの人は僕達に最後の希望を与えた!それに応えなければ…!!」
錯乱しながらの技の打ち合い。
ああ、弟がこんなに必死になって、他人の為に動いている。
それだけでも成長を感じて、とっても嬉しかった。
口ではあんな事を言っておきながら、体は言う事を聞かない。
むしろ、死に急いでいる様な行動を取ってしまう事が多い。
なんで、まだ、まだ死ねない。まだ、まだ、まだ…!
「…っ、お姉ちゃん、ごめんなさい…!!ら、らっ…〈ランプショット〉ッ!!」
『『!!!!』』
ディア達の猛攻によってふらふらになってしまったアトリが最後に繰り出した技。
スパァン、と鋭い銃声を轟かせ。
上から振ってくる星の銃弾をよけられず。
紅く残酷な彼岸花が咲くように。
「あ、あ……」
「っ〜〜!」
アトリは流石に姉の死には向き合えなかったのか、すぐさまその場を去ってしまう。
ゲームの様に復活することもない、漫画の様に後から登場してくる事も無い。
そんな事を悟っている間にも、リガモの頭は右側が崩れて原型を留めていない。
骨と内臓が表面の皮膚から飛び出ていて、見ているだけでも痛々しい。
エンテェーが慌てている間、なにか方法はと焦っている時でも、リガモの血がどくどくと雪を紅に染める。
まるでリガモの生気を吸い取っていくようだ。タイムリミットといえど、もう少ない。
今のうちに。言い残せる事を。
「あと、り、と、つ 、ぐみを、 よろし、く、ね…」
「リガモさん、分かったから、わかったから。もう喋らないで…!」
第十八話 もう戻れない ※ロスト、ぐろ表現注意→←第十六話 信念
7人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みお - 終了パーティ開催だーー!(今書いている派生作品で後日談を書こうと思います!) (3月27日 21時) (レス) @page50 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
悪食 - わぁー!終了した…!お疲れ様でした〜! (3月27日 18時) (レス) @page50 id: 2373853ba8 (このIDを非表示/違反報告)
みお - カシス様ァァァァ( (3月27日 15時) (レス) @page47 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - あとはネルお嬢様とカシス姉さまだけ…? (3月27日 15時) (レス) @page46 id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
みお - 円陣はずれさん» 大泣き(汗) (3月26日 20時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ