じさつ願望、叶えて差し上げます

第十四話　もやもや ページ15

「あっ！帰ってきた、おかえり〜！」

「……」

「もうっ！ちょっとくらい返事とかしてくださいよ…！」

「関係無い」

「……ウェイ、俺は君の力量を分かっているつもりだ。俺達よりも幾分か強いのは重々承知だ。
でも、流石に俺達は『仲間』だろう？ちょっとくらい、仲良くしてくれないか？」

「僕の居場所はここじゃないのに、何知ったかぶりしてるの…っ」

「すまない、聞こえなかった。何か言ったか？」

「知らないわ！とにかく、もう行きましょう。別にだんまりだって良いじゃ無い」


帰ってきていきなりトモリにハグをされるウェイ。

とても迷惑だ…とでも言う様な顔がとても面白……失礼、ご愁傷様である。

そこに続けざまに言葉を放っていくエンテェーの皆。

今は、まだ。まだ。もうちょっとだけ彼女を信じていたい。

そんなエンテェーの「お人好し」な部分が見え隠れしているのがバレバレだ。

いや、まあ別に隠してる訳でも無さそうだけども。


「そう、だね…」

「ごっ、ごめんねウェイちゃん！わたし、嫌がられる事をするつもりじゃ…！」

「煩い」

「おい、ウェイ…」

「もう僕は行くから。敵対組織を倒す為にさっさといけば」

「……ハァ、もうこれ以上会話しても進展がないのはあんたもしってるでしょ。
ほら、ディア、ネル、トモリ、行くわよ」

「は、はい…」


なんか、悲しい。

仲間なのに、なんでこんなにすれ違って、仲良くなれないんだろう。

そんな疑問を抱きながら、ネルはリガモの後をついていった。

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