検索窓
今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:730 hit

No,15 ページ15

「もう仲間をとられる事はしないわよ。」

「当たり前たい!リィリしゃん!」

「…でも、相手の人数が多すぎるよ。これ、本当に大丈夫なのかな…?」


二人が意気込む中、不安そうに自分の髪の毛をひっぱったりくるくる巻いたりして、

明らかにそわそわしているシュニム。

頭に血が登っている二人とは違って、シュニムはいくらか冷静にいれている。

だからこそ心配だった。

リィリは守りに強いとはいえ、バリアの応用技である体当たりくらいしか攻撃技がない。

スアレスは攻撃技こそあるが、体力は少なめなのですぐにばてるかもしれない。

自分も爆発、催眠、空間を歪ませる技で四つ構成されている。

自分は強いと自負している方ではあったが、今、目の前の事実の残酷さの前では

どうにもならない。精々二人の足を引っ張って終わりだろう。

どんどんとふさぎ込んでいく。これも洗脳の一種だろうか。

苦しい…悲しい…ああ、まるで溺れているみたい。

そう意識を手放そうとした時に、スアレスの声で目覚めた。


「うち達は勝つたい!絶対に、なにで道ばふさがれようと絶対にくじけん!逃げん!!」

「…!すあ、れす…!」

「そうよ、まだ負けたって決まった訳じゃないの。
諦めるなんて、絶対にしてはいけないのよ」


さらりとお姉様ムーブをするリィリ。妹属性で癒やすスアレス。

いっぺんに二つ属性が来た。尊し。


「あ…ごめんなさい、メルさん…しっぱいしちゃいました…」

「ううん、大丈夫!だって今メル達サイッコーに可愛いもん!」

「そう、ですか…?」

「うん!それに団長さんとかもそんな事で起る馬鹿じゃないでしょ?」

「うん…」

「ほらね?大丈夫!それにいまからじわじわ洗脳してけばいいし…ね?」

「…はい!」


だんだんと元気が出てきたようで、アリオは最後、

ぱああっと効果音がつく勢いの笑顔をみせてくれた。眩しい。

No,16→←No,14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハイムーン | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年12月18日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。