6席目 ページ6
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…目の前で、1人黙々と課題を進める月島くんを盗み見る。
黙ってれば普通にイケメンなのにな…、なんて思いながら、ペア相手の名前欄に月島くんの名前を書き込む。
「…ほたる…?」
「けいだよ」
私の間違えはピシャリと遮断され、たった4文字の中に感じた威圧に負け、すみません…、と謝る。
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「キミさ、席替えしてから何回謝るわけ」
「え…そんな何回もってわけでは…」
「揶揄だよ」
「辛辣っすね」
視線を1度も交えることなく、会話をしていく。
謝ってるのは貴方が怖いからですよ。なんて言ったらどうなるのだろうか。
想像もしたくないのでその言葉は飲み込む。
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ペア学習の意味あるのか?ってくらい2人して黙々と進めていた課題。
ずっと動かし続けていたペンを止めると、なんとなく視線を感じた。
ふと顔を上げると、さっきまで1度も交わることのなかった視線が、バチッと交わってしまう。
さっきの視線は月島くんから…?
「な…なんでしょうか…」
「……いや、そこ間違ってるなって」
「えっ?!どこ!!?」
「そんなのもわからないの?」
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべ、手を口元に持っていく。
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なんでこの人は最初からこんなあたりが強いのでしょうか?!
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作者名:ゆん | 作成日時:2020年4月10日 23時