《ハイキュー》魔法魔術学校【ヴィオーレ】part５ (ページ6)

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第９３話ページ6

「田代先輩、

あの、この方達は……？」

彼女が動く度に揺れる、肩より少し長い黒髪。

軽く左側に流されている前髪の下から、茶色二重のぱっちりとした瞳が不思議そうに此方を見ている。

大人っぽくて可愛い、それが私が彼女に抱いた第一印象だった。

「あ、えっと……。

この人達は、新入部員の人達、かな？」

「一度に6人も…凄い！

えーと、はじめまして。

1年5組、バレー部マネージャーやってます、土田阿衣です。

これから宜しくお願いします！」

此方に向かって下げられる頭、慌てて私も頭を下げ返した。

「あー、折角だしここで自己紹介して貰っちゃおうか。

未だ正式な届け貰ってないけど……。」

「及川徹で～す。

誕生日は7月20日で、好きな女の子のタイプは～、も、ち、ろ、ん、 …ぜ」

「赤葦京治です。東京から来ました、2年生です。

バレーの経験は齧った程度ですが、どうぞ宜しくお願い致します。」

「赤葦くん！？一寸何被せてくれてんの？

...ねぇ無視？無視……！？」

ふと目を離した隙に普段のやり取りが始まっていた。

しかし今この場には、普段場を収めてくれる岩泉さんの姿は無い。

まぁいいか、なんて無責任なことを考えつつ、この状況が周りの方々からはどう見えてるのかな、なんて気になって少し周りを見てみた。

「賑やかなのが増えたな～。」

「それでいてバレー上手いのやばくね？」

どうやら悪いようには捉えられていないみたいだ。

「阿衣ちゃん、今日も可愛いなぁ。」

「わかるかわいい。」

後ろからそんな声も聞こえたりする。

人気者なんだなぁこのひと……。

「あ、先輩、

もしかしてこの子はマネージャー希望ですか？」

途端に私に視線が集まるのがわかる。

勿論、私は人前で喋ることをあまり得意としない為助けを求めるのですが。

「そうそう、こいつは新マネージャーの天月由葉。

ほら、天月、」

二口さんの背後に回ったつもりが瞬く間に前へと押し戻された。

流石に自己紹介くらいはすべきだもんな……、

「よ、宜しくお願いします！

天月由葉です！」

「良かったな土田。

マネの負担が減って。」

「俺らが誘ったんだぜ！」

「うん。春川くん雛月くん、ありがとう！

はじめまして天月さん、マネージャーやってます、土田阿衣です。」

差し出された手をそっと握ってみる。

その手は柔らかく、ほのかに花の香りがした。