授業潰し魔(の片割れ)、過去に何かやらかしたってよ ページ4
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ヒュン
.
騒がしかった教室を一瞬で静まらせたこの音。
その正体は……。
「あっ!」
「魔力!俺の魔力が!」
これだった。
僕自身の体からも大量に魔力が抜けていくのを感じる。
「は、灰羽くん?ちょっと教科書見せてもらうね。」
「あれ?なんか違う?」
唸っている灰羽くんの机の上から教科書を取り、ページを開く。
「やっぱり……。笹谷先生!これ!」
灰羽くんがかけたのは、
「灰羽!?これ……」
魔力増強呪文ではなく、
「…『魔力吸収呪文』だ。灰羽、これ政府の役人が持ってる書類じゃねーか!何でお前が……っておい!その手で机さわるな!」
「え?」
だけど、時は既に遅し。
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バァァン
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「えぇっっ!?」
灰羽くんの机が、粉々に割れた。
「とりあえず灰羽は動くな!いいか!?魔力はお前らの力と同じだ!魔力が強いと……」
「力もめっちゃ強くなる……。」
「そうだ!あと灰羽、これ誰のだ!?どこから持ってきた!?」
般若の顔で灰羽くんに迫る先生。
「ああっ!これ、
俺の姉ちゃんのだぁぁっっ!!」
え?
その途端、
.
パリィィンッ!!
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ドサッ
.
灰羽くんの目線の先にある窓ガラスが割れ、
対角線にいた子が2、3人倒れた。
「あっ!悪い日向!」
灰羽くんが1歩踏み出した途端、
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ゴォォォ
.
「うわぁぁっ!!!!」
地面が揺れ、床が崩れた。
そして、僕達は、
校舎の瓦礫の下敷きとなってしまった。
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