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私のクラスには、変な人がいる。





「影山ァーー起きろーーー」

昼下がりの教室。5時限目の英語の時間。
入学してまだ1ヶ月も経っていないというのに先生の声は気怠げだ。

呼ばれた彼・影山飛雄の頭は、初めての授業の時から揺れなかった試しがないものだから、当初は鬼の形相だった先生の顔も今となっては呆れ顔。

こんな風にヘッドバンギング中の影山くんの目はどうやら白目になってるらしいのだけど、私からは彼の後頭部しか見えない。

今も男の子達が爆笑してるから、きっとすごい顔になってるんだろう。

「…ッス」

起こされた当の本人はびっくりした様子に反して簡潔に返事をした。
先生もそれ以上は何も言わずに授業が再開される。

5分後、また船を漕ぎ出した彼の頭を見て、私は思わずにやっとしてしまった。





私の名前は唐木(カラキ)A。父親の仕事の都合でこの春、宮城に越してきた。

だから烏野高校に知り合いなんて1人もいなくて不安だったけど…今のところ思ったより楽しくのんびり過ごせている。

友達もできて、部活は入ろうか悩んでいたけど美術部にした。



新しい環境に慣れてきた私が最近よく思うこと。





影山くんは、よくわからない。



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作者名:たぬき | 作成日時:2019年8月23日 17時

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