【ハイキュー!!】黒蝉のかくれんぼ

samsara36 ページ38

「…！」

「大丈夫か音駒のセッター…！」

本来なら俺が捕まるはずだった。

だけど烏野のリベロの人が俺を庇った。

「の、ノヤっさん…」

「安心しろ翔陽、ちょっと腕怪我しただけだ」

床に落ちる赤はこの人のものだ。

「…ごめん、俺のせいで…」

「気にすんな！…それより、目の前にいる“コイツ”が人形か？」

「…そうかもしれない」

「ならコイツを倒しちまえばここから脱け出せるかもな…ッ！」

烏野のリベロの人がすごいことを言った。

翔陽もかなり驚いている。

「いい加減に正体みせやがれ…！」

目の前に居る何かを思い切り掴む。

姿はまだ見えない。

けど、その何かを掴めたっぽい。

「…おい…コイツ…“人間”……なのか？」

「！？」

人間…？

「でもすげぇ冷たい……まるで…」

【――あははははははははははははっ！！！！！】

突然目の前の何かが笑いだした。

耳を塞ぎたくなるほど狂った笑い声。

【面白くない面白くない面白くないっ！！！！！ここで終わったら面白くない！！！！！】

「――ッ！」

掴んだ何かを離してしまった。

【―――もっと面白くしようか】

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