北さん(妹)にもっとナメる隙を与えてほしい【角名倫太郎】

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Aと付き合ってから1ヶ月が経った。


お互い部活があるのであまりオフが被らなくてプライベートに踏み込めなかったが、俺は今日Aをいわゆるデートに誘おうと思っている。


最後の授業が終わるチャイムが鳴る。





角名「ねえA今日部活オフでしょデートしよ」

「………デートか、ええなあ」

角名「ほんと？」





一瞬断られるかと思ってヒヤッとしたけどAは南京町行きたいって意外とノリノリだった。

俺も行ったことないし即決。





角名「こっち向いて」

「嫌、絶対カメラ起動させとる」

角名「ははバレたか」





大きないちご飴を頬張っている彼女がハムスターみたいで可愛くてついスマホを向けてしまう。

Aはいつも嫌がるけどこの世には無音カメラというものがあるから隠し撮りはバッチリ。


こんな風に学校終わりに食べ歩きなんてのも、悪くない。





「すな何も食べやんの？」

角名「そうだなぁ〜じゃああの焼き小龍包買ってくるから待ってて」

「わかったあ」





なんだか歯がゆい気持ち。

別に彼女が出来たのは初めてじゃないけど、相手がここまで完璧で未知だから飽きないし一緒にいて居心地がいい。


でも北さんの妹だから油断は出来ないし。





角名「はい、あーーん」

「ちょっ、待っ…て、あかん絶対熱いふーふーして」

角名「はいはい」

「ん、」

角名「どう？美味しい？」

「美味しい……けどまだ熱かった」

角名「かわいーなぁ」





その後は適当にブラブラしてAをちゃんと家まで送って、帰りの電車内でたくさん隠し撮りしたフォルダを見て、

お気に入りの1枚をストーリーに投稿しとく。





“ この子は俺のです ”という意味を込めて。





案の定LIMEでAから「こらすな！いつの間に撮ってたん」ってメッセージが入ってた。



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