【ハイキュー!! 】能ある鷹は爪を隠す＿ 01【男主】 (ページ7)

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秘密の朝 ( 3 / 5 ) ページ7

――「日向？？まあ確かに運動神経のカタマリって感じですけど…」

――「うん、実力はまだまだだよな。でも、類い希なるスピードと反射神経を持ってて、加えてあのバネだ。中学では満足なトスを上げられるセッターに恵まれなかった。対して影山は高い技術を持ったセッターで、自分のトスを上げられる〝速い〟スパイカーを求めてる。あいつら単体じゃ不完全だけど、才能を合わせたら ── 連係攻撃(コンビネーション)が使えたら、烏野は爆発的に進化する」

そう思わないか。昨日、理由を問われた大地先輩が聞かせてくれたふたりに対する考え。確かにそれが実現すれば、烏野の戦力を上げられる。……けど、その当事者達は何方が先に体育館に入るかで揉めていて。( …連係攻撃以前の問題だな、これは )

「……取り敢えず、自己紹介しとく。俺は二年の櫻井 A。ポジションはミドルブロッカー。つっても今はちょっとした怪我でマネージャー業に回ってるけど。宜しく」

「日向翔陽です！お願いシャス！」

「影山飛雄です」

影山に日向が押し負けた事で、やっと中に入って来たふたり。先に自己紹介を済ませれば、それぞれ元気だったり静かだったりと対照的な反応が返って来た。

「…あの、因みに怪我って何処を」

「ド直球だな、影山」

「まあ、最初のお前みたいに変に気を使われるよりマシ。…〝シンスプリント〟って知ってるか」

聞いて良いものかと迷ったようにも見えたが気になるのか、恐る恐ると言った様子で聞いて来た影山に笑う田中。スミマセンと謝る影山に首を振ってから、そう口にする。

「「シン……？」」

「〝シンスプリント〟。俺の場合は左足なんだけど…まあ、簡単に言えば疲労骨折の一歩手前みたいなモン」

「怪我の原因が〝練習のし過ぎ〟つーんだから、Aらしいよな！違和感が有った時点で病院行っとけば良かったんだろーけど…湿布貼って誤魔化した所為でこうして長引いてるって訳だ」

「煩ェ。まあ…他にも痛む部分は有ったから、この怪我を機に全部治しちまおうと思って」

明らかに知らなさそうに首を傾げた日向と影山。( 変なところは似てんだな ) 変に感心しつつ、ざっくりと説明すれば多少は理解したのか頷いた。

── あっという間に経った、一時間。

ズベーッと凄まじい効果音がしそうな程、前に突っ込んだ日向。その間にも影山から罵声が飛んでいて。( 中学ん時の試合でもそうだったけど、ジャンプ力以外はまだまだだな )

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