【ハイキュー!! 】能ある鷹は爪を隠す＿ 01【男主】 (ページ4)

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「お疲れした！！」

「「「「したーっ！！」」」」

「＂勝負して勝ったら、入れて下さい！！＂……とか言ってきそうじゃないですか？アイツら」

あっという間に部活の時間が終わって、片付け中。体育館を響き渡った田中の大声。びくりと肩を揺らすメンバーも居る中で、思わず視線を向ければ無意識に睨んでしまったようでゴメンと小さく謝られる。

「有り得る！頭冷やしてチョコッと反省の色でも見せれば良いだけなんだけどな」

「アイツらも其処まで単細胞じゃないだろう。 ── でも、仮にそう来るとしたら、影山が自分の個人技で何とかしようとするんだろうな」

ジャージを羽織りながら、田中の様子に一瞬笑うスガ先輩。然し直ぐに苦笑いを含んだ笑みで続けられた言葉…それに真剣な声色で答えたのは大地先輩だった。

「……もしも、影山が自分個人の力で勝てるって思ってるとしたら ── 影山(あいつ)は中学の時から反省してないって事だな」

「影山が烏野(ここ)に来たって事はバレーが嫌になった訳では無い筈です。同じ事を繰り返すのなら…」

「うん、上には行けないと思うよ」

( 直接聞いた訳じゃないから分からねーけど、 ) ( ほんの数分のやり取りで影山(あいつ)の性格を理解してる辺り…やっぱりこの人は凄ェなあ )

「「キャプテン！！！」」

「「「！？」」」

再び発せられた大きな声。今度は田中も驚いているのが横目に見える中、知らない声だと思いながら外の扉に向ける。そして扉が開いた先、ずっと居たらしい二人組の姿が有った。

「勝負させて下さい！！」

「おれ達対先輩達とで！」

顔を出した大地先輩やスガ先輩、田中に対して大胆にもそう宣言した二人組。吹き出しては笑う田中と呆れたように額を抑えたスガ先輩。( …単細胞 )

「「ちゃんと協力して戦えるって証明します！！！」」

声を揃える前に、せーのと小さく聞こえたのは俺だけでは無いようで…スガ先輩と目が合うと思わず肩を竦めた。

── そんな彼らに大地先輩が持ち掛けた、他に入る一年と3対3の勝負。( ふたりのチームには上手く煽てられた田中 )

更に突き付けた条件は影山のチームが負ければ、三年が居る間はセッターのポジションには付かせないという物。

( 厳しいと言えば厳しいけど… ) ( 日向は未だしも、影山の意識が変わらないと駄目って事か )

再び締め出された日向と影山。そんな二人を余所に厳し過ぎやしないかという指摘に大地先輩としては考えが有るようだった。

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