【ハイキュー!! 】能ある鷹は爪を隠す＿ 01【男主】 (ページ9)

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秘密の朝 ( 5 / 5 ) ページ9

「レシーブあってのトスと攻撃だ。レシーブ(それ)がグズグズのくせに偉そうに言うな」

日向の、一杯だけ飲みません？みたいなノリは何なんだろうと思っていれば、ばっさり切った影山。文句を言う日向に対して、更に現実を突き付ける。

「土曜の3対3でもトスは極力、田中さんに集める。攻撃は田中さんに任せて、お前は足を引っ張らない努力をしろよ」

3対3で敗北した際、影山は約半年間はセッターと言うポジションには着けない。( 此奴の性格からして、セッターと言うポジションに相当こだわりが有るんだろう ) ( 負けられねェってのは分かるけど )

「……お、おれが満足にレシーブできる様になったら、お前はおれにもトス上げんのか」

「＂勝ち＂に必要な奴になら誰にだってトスは上げる。試合中止むを得ず(・・・・・)お前に上げることもあるかもな。── でも今のお前が、＂勝ち＂に必要だとは思わない」

……それにレシーブはそんな簡単に上達するモンじゃねーよ。そう続けた影山に悔しそうに顔を歪める日向。

感じ悪っ…とボールをめりめりと力を込めて握る田中に、チョイチョイって上げてやりゃあ良いのにとスガ先輩も続いた。

「……影山、日向に少しでも強くなって貰おうって言う意識は無いのか？」

「？ 3対3の事なら、田中さんが居れば問題ねーッス」

早朝練を終えて体育館を出ようとする影山を引き止めて、そう声を掛ける。さも当然と言わんばかりの答えに軽く溜息を着いた。

「俺達もやったけど、公式戦と同じ25点の2セット先取だった。恐らく今回も一緒のルールだ。…公式戦と違うのはコートには3人しか(・・・・)居ない事」

「？分かってます」

「いいや、何にも分かっちゃいねえよ。6人で勝ちに行く競技を、3人でやるんだ。田中はロボットじゃないから体力には限りが有る。田中(片方)ばかりに頼ってたら、試合中潰れる(・・・)ぞ」

「！」

「A！大地さん達来るぞ！」

体育館内から聞こえて来た声に、それだけだと口にしてから戻る。普段通りにな！とひとりで騒ぐ田中に、お前が一番落ち着けと背中を叩いた。

「 ── …眠い」

「珍しいね、学校で眠そうなの」

やっとの思いで終わったと感じた朝練から、時々眠りそうになりながら、昼までの授業を終えれば机に突っ伏す。

そして大きく欠伸をすれば、前の席に座る力が珍しそうに振り返る。授業は聞いてるから大丈夫と返せば、其処は田中達と違うって分かってるから大丈夫だよと笑った。( 2年の首領は遠慮ねェな )

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