【HQ】排球部系恋愛【短編集】

▽ ページ5

俺はとてもとても後悔した。
毎日のように空き教室に通うが、彼女は現れなかった。
彼女が居なくなってから気づいたのだ。

あの日、あの時、泣いていた(・・・・・)彼女を見て一目惚れしたのだ。
たった２回会っただけだったのに、こんなにも入れ込むなんて…
俺は情けなくて壁に持たれたままズルズルと尻をついた。




「何やってんだろ」




声を押し殺して泣いていると、偶然手に何かが当たった。
拾ってみると、それは小さく折り畳まれた紙だった。
広げて見てみると、宛名が俺になっていた。




「俺への手紙…？」




その内容を見て、更に涙が溢れ出た。
ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。
その言葉だけが口から溢れ出た。








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赤葦くんへ。



覚えてるかな？Aです笑

ごめんね、私、今まで気づかなかったや。

本当は、死んでたこと。

でも、赤葦くんのお陰でようやくあっちに行けます。

有難う、赤葦くん、楽しかったよ。

それから、好きでした。




東雲A







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