検索窓
今日:1 hit、昨日:12 hit、合計:84,822 hit

2話 ページ2

「なぁなぁ、飾り作るの進んどる??」
「なんか変なのできたんやけど……どこで間違ったんやろ」
「短冊はまだ配られとらんのよね? 願い事何にしよう!」



きっかけはあれだ。校長だか理事長だかの知り合いから笹を頂いたとか。何でも小学校へ提供する分が余ったらしい。

どうせなら使おうとなり、簡易な七夕祭が7月7日に行われることになった。祭と言う程の物でもない、5、6限目を使って飾り付けと笹の鑑賞をするだけのもの。

それでも目立った行事の無いこの季節の事だから、校内は少し沸き立っていた。




小学校の時みたいに、飾りを作る時間が授業中に与えられるわけもなく。各自昼休みに駄弁りながら飾りを作っていく。


私も作っていた。七夕祭には特に乗り気ではない、けれど折り紙は好き。輪飾りを作っていく単調な作業も。



「またえらいスピードで作っとるんやな。一人でやったん?」
「……治」



手もとがぶれた。丸める予定のいろがみの端に付けるはずの糊は、勢い余って机にくっつく。



単調な作業は好きだ。
余計なことを考えずに済むから。


でも、余計な思考の原因が目の前に居てはどうしようもない。




「どうしたの? 侑に用?」
「いや。Aに会いに」
「私に用事?」
「用事はあらへんよ。会いたかっただけ」




きっと、いや絶対。
彼は何も考えてない。幼馴染みに会いたくなった、本当に言葉通りの事しか考えてない。

それなのに私の心臓は煩くなるのだ。痛くなるのだ。どうしようもなく締め付けられるのだ。





片想いを拗らせて、私は何年になるだろう。

3話→←1話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (390 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
199人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 宮治 , 夢小説
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

えま(プロフ) - ふぐひらめさん» こんな昔の作品ですが読んでいただけてとても嬉しいです!応援ありがとうございます! (11月27日 1時) (レス) id: 73c5e48b27 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ(プロフ) - はぁ〜〜〜!!ここ数日作者さんのハイキュー作品を舐めるように見て回っているのいるのですが…正直に言います。供給過多です。宮兄弟大好き。すなりんも好き。作者さん愛してる。そんな全力できゅん殺しにこないで…応援してます! (11月26日 20時) (レス) @page16 id: 63e1c883be (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます。幸せを感じられたなら幸いです!! (2021年9月11日 18時) (レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 幸せをありがとう (2021年7月11日 7時) (レス) id: e3f2d4851e (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - おっふさん» コメントありがとうございます!! 評価までしてくれて感謝しかありません!! (2020年1月3日 10時) (レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えま | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年7月7日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。