mission 2 ページ25
「〜〜〜っ、俺横から支えます!!」
孤爪の言葉のあとに漂った沈黙を裂くようにして、影山の声が室内に響く。張り詰めた空気を打ち破るようなド直球さが、自分の友人であり彼の相棒でもある日向にどこか似ていておかしくなった。
「……ありがと。でも危ないからいいよ」
ハズレたら床はランダムで抜ける。自分が今もう片方の足を置いている、白い方の床だって抜けないとは限らないのだ。
それに、これは多分間違ってないし。
「まあ……ランプが赤くなってからすぐ床が抜けたわけじゃなかったし。いざとなったら……どうにかする」
「孤爪くんていつもこんな感じなの?」
「割とこんな感じですね」
そんな会話を他所に孤爪は淡々と答えを書いていった。
怖くない、と言ったら嘘になる。けれどこの答えは多分間違っていないし、それに。
固まった自分の代わりに咄嗟に影山の腕を掴んだ二人を思い出す。さっきの影山の言葉も。
何となく、大丈夫なんじゃないかと思えるのだ。
Question:木兎の好きな食べ物
マス目は4文字、好物は焼き肉。直訳でroast meatだと字が余るから……恐らくmeatで良いんだろう。
最後のTの字を書き終えると同時にランプが点滅を始めた。緑と赤の光が交互に現れる。
「孤爪、その床から離れた方が……」
「何があるかわからないからこのままでいい」
この問いが無効になるとか、正解のドアへと近付くための手段が減るとか、そういう可能性もまだ残っているのだ。危険は犯せない。
点滅するランプをじっと見つめる。万が一赤になった場合すぐ動けるように。息を止めてしまいそうだったけれど、呼吸はしなきゃいけない。
緑のランプが明るく灯ると共に、四人から同時に安堵の息が漏れた。そして。
「あ……床が」
重い音のした方向を見ると、また一枚床が抜けていた。一番左側の扉の真ん前の床が。
「これは……あの扉は不正解ってことかな」
「そうなりますね」
残りのドアは4つ、正解は1つ。問いは6つ。
「じゃあ……早く当てていこうか」
すべきことがわかった四人は顔を見合わせ頷き合った。
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わか - 神作品だとおもいます! (2月6日 20時) (レス) @page50 id: ba86f2a0b9 (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - ぽすとがかりさん» 2年ぶりにこの作品をまた思い出してくださって大感謝です、ありがとうございます!! 長く覚えて頂けているというのがとても嬉しいです。 (2022年1月17日 19時) (レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)
ぽすとがかり - 2年くらい前に出会ったこの作品をもう一度見たくてめっっちゃ探しました!やっぱり何度見てもホントに感動します!作ってくださりありがとうございます!!もう神様 (2022年1月17日 15時) (レス) id: f31b841de2 (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - zeroさん» 大分昔の作品なのに読んで頂けて嬉しいです。ありがとうございます! (2021年9月5日 3時) (レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)
zero(プロフ) - もうこれ神作品以上 (2021年9月3日 15時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
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