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「タピオカって最初に考えた人頭どうかしてたんやろな」
「唐突に暴言」
「やって食いもんに見えへんもん。特にミルクティーに入っとる奴なんかどう見たってカエルのたま」
「それ以上はダメ！！ 飲んでる時に……」
今私が丁度タピオカミルクティーを飲んでるのだ。なんなら宮くんだって飲んでいる。そんな時にそんな例えは御免だ。
「カロリーもヤバいって聞いとるもん。ラーメン1杯分やっけ？」
「らしいねえ」
「Aちゃんカロリー気にせえへんの？」
「美味しいもの食べる時にカロリーなんか気にしてたら不味くなるよ」
宮くんは一瞬きょとんとしてから、ふはっと吹き出した。
「潔いんやな」
「タピオカはカロリーなんて気にして飲むもんじゃない。まあ宮くんたち男バレはさ、そもそもカロリーなんて気にしないだろうけれど」
「まあ、毎日消費しとるからな〜」
それからふらふらとショッピングモールを何を買うでもなく回って見たり、適当にホットドッグなんて買って食べ歩いたり。中身のあることなんて正直してないけど、デートってこんなもんなのかもしれない。
「デートってこんな感じなんだな〜」
「まあ人によるやろ。それより普通デートしながらしみじみとそんな感想言うもんなんか？」
「まあ人によるやろ」
「真似るな」
二人で顔を見合わせ吹き出した。
酩酊だ。この空間に酔っている。私は本気で楽しんでるし、何なら彼も本気で楽しいように見える。幸せな酔い方だけれど、現実に引き戻されたらどんな気分になるのだろうか。そんな思考も覚束無いくらいに私は今ハイになってるらしい。
あーあ、あーあ。
全部本当だったら、現実の話だなんて考えなくてもよかったのにな。
「さすがに歩き疲れたな〜。座ろか」
「うん」
ベンチに腰掛ける。先に宮くんが、それから私が。無意識にほんの少し間を空けて座っていた。彼はきっと気付かないだろう。
そのままぼんやりと、宙を見つめてみたりしていた。沈黙を破ったのは宮くんの方だった。
「……Aちゃんは、」
「なに？」
宮くんの方は向かなかった。何となく、空を見つめたままだった。そしてそれが幸いした。
「どうして告白受け入れてくれたん？」
だってその瞬間、私の顔にはきっと動揺が走っただろうから。
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えま(プロフ) - せなけいこさん» そこまで言っていただけてただただ感謝です！！ ありがとうございます！！ (2020年10月3日 15時) (
レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)
せなけいこ - 星の数が足りません！めっちゃ好きです！！ (2020年10月3日 14時) (レス) id: ef980343e4 (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - おかか。ですか？さん» ありがとうございます！！ 作品を楽しんで頂けたようで幸いです！！ (2020年9月7日 18時) (レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか？ - 私の語彙力がないせいで言い表せないんですけど、めっちゃ面白かったです！最高でした!! (2020年9月7日 17時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - せりなさん» 天才だなんて！！ 身に余る言葉です、ありがとうございます！！ (2020年5月13日 5時) (レス) id: 1055510b53 (このIDを非表示/違反報告)
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